今日から1級(長文編)①

今日から1級(長文編)①

1級の長文は、むずかしい。

どういう点で難しいのか、というと、作者の言わんとしていること、つまりメッセージをとらえることが難しい。

具体例として、2018年第1回の試験を挙げてみたい。

A matter of taste という文である。

「好みの問題」というタイトルで、何を言おうとしているのか、というと、

ピエール・バルデューというフランスの社会経済学者の著書、Distinction: A Social Critique of the Judgement of Taste は、社会科学の分野における、道標となるべき作品である。

Based on surveys of people from a wide range of socioeconomic backgrounds regarding their taste in things like music, fashion, and books, Bourdieu confirmed the stereotype that there is a significant correlation between social class and cultural preferences.

a wide range of = 広い範囲の

socioeconomic background = 社会経済的な背景;要は、裕福な上流階級かそうでない人か。

stereotype = 紋切り型の考え、定型の考え方

correlation = 相関関係

社会のさまざまな階層の人々に対する好み、例えば音楽、ファッション、書物の好き嫌いに関しての調査をもとに、バルデリューは、社会における階級と、文化的な事物に対する好みとの間の相関関係に関する紋切り型の考え方が正しいことを確認した。

つまり、社会の上流層にいる人たちは、たとえばクラシック音楽や、正装、古典文学、哲学書を好み、下層階級の人たちは、ヒップポップや、Tシャツ、ジーンズ、ミステリを好む、といったことは事実だ、といったわけですね。

そして、それが、実際にどうなのか、ということを長い文章で説明しているわけです。

Borrowing from the discipline of economics, Bourdieu theorized that, just as humans derive much of their social status from acquiring financial capital, they may also improve their positions by amassing “cultural capital.”

discipline = 分野

theorize = 理論化する

drive = 見出す、引き出す

amassing = 集める、蓄積する

経済学の言い方を借りると、バルデューは、次のことを理論化した。すなわち、人は、資産を集めることで、社会的な地位を見出すのと同じように、文化的な資産=技能、教養を集めることによって、自分たちの地位を向上させていく。

金をあつめることで地位が上がる。同様に文化的な活動でも、技能なり知識なりが向上することで地位が上がる、ということである。

ただ、ずいぶん、難しげな言葉遣いであることは間違いない。

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