英語の勉強法についての引用集

英語の勉強法についての引用集

「アメリカ口語教本」(入門編、初級編、中級編、上級編)W・L・クラーク 研究社出版

「アメリカ口語教本」は、英語のビギナーでも話せるようになる優れた教材だ。私の周りにいる英語の達人の中にも、このシリーズで実力をつけたという人が数多くいる。桜美林大学の馬越恵美子教授もその一人だ。彼女は今も若い人の英語学習の入門書として何よりもこの本を推奨している。このシリーズの学習の根幹は、膨大なパターン・プラクティスである。具体的には、

Do you want to swim this afternoon? / No, thank you. I have to work this afternoon.

というモデル対話文のswimの部分を、go to the movies / go to the beach ..などと言い換え、答えの文のworkの部分も、study English / work at my father’s store …などと言い換える練習である。これを10通りも練習すると、この会話パターンが完全に身に着く仕掛けになっている。練習量が尋常ではないので、英吾の口慣らし練習にはこれ以上の教本はない。

(「英語ベストセラー本の研究」晴山陽一 幻冬舎新書 780円)

 

長続きする覚え方

初対面の人と名前と顔は、あった時に場所、時間、状況を頭に入れておかないとすぐ忘れてしまいます。英語も同じです。たとえば、

idolize (偶像化する=とても好きでたまらない)という語だったら、My daughter idolizes you. という文で覚えます。idolizeと20回書き、そのたびにMy daughter idolizes you.と繰り返し言ってみることです。

(「新しい英語の学び方」松本亨 講談社現代新書 絶版)

 

自分が外人になってみたら・・

1959年11月3日、大学2年の冬、柔道部の親友と二人でデパートに入っていった。私が日本語がまるでできないハワイ人、友人が通訳という役割で、クリスマスカード売場、メガネ売り場など渡り歩いた。その間、私はすべて英語で通した。友人が通訳する。「これはハワイから来た男や、向こうのガールフレンドにハンカチ買ってやりたいというとる。縦じまの、、」友人の日本語の方が不安なくらいだ。

翌日、今度は一人でやってみることにした。前日行ったばかりなので、ハワイ人と思い込んでいる店員が、「あのひとよ、ハワイ人は」。話しかけると、店員が「英語のできる係員を呼びますから」相手の英語は結構うまい。このままでいると、自分の方が苦しくなる。品物を交わされてしまうかもしれない。地下鉄の切符程度の金しか持っていない。地下鉄に乗りたいと言っていると、相手がメモを作ってくれ、切符売り場まで案内してくれた。

(「松本流英語道のすすめ」松本道弘 ワニの本 絶版)

 

齋藤秀三郎

かつてこの男ほど真剣に英語を究めようとした日本人がいただろうか。学生時代に図書館の英語の本や英語百科事典を読みつくし、その生涯の全てを英語研究にささげた英学者、齋藤秀三郎。驚くべきことに一度も海外に出ることのなかった斉藤だが、自分が創設した正則英語学校に英米人を雇い入れるときには、その英語力を自ら試験し、シェイクスピア劇を演じる英国人役者の英語がなっていないと罵声を浴びせるほど英語に自信を持っていた。そして、その自信ゆえの数かすの個性的な言動も決して虚勢やはったりではなく、執念ともいえる研究意欲がなさしめる超人的な努力に裏付けられたものだった。「熟語本位英和中辞典」「斉藤和英大辞典」などの珠玉の名著をはじめ、膨大な数の文法書、注釈書を残した日本英語学会最大の巨人である。

(「英語達人列伝」齋藤兆史(よしふみ) 中公新書 760円)

 

私はこうして英語で考えられるようになった

その時、ふと中学一年の時、英語の先生が言ったことを思い出した。「リーダーの1巻と2巻とを完全に覚えてしまえば、英語の基本的な知識は身についたと思っていい」これだ!

幸い、道は狭く、車などまったく走っていなかったから。私は安心して本を開き、大声で読誦することができだ。時折行き違う人が不審げに私を眺めたが、たいしたことはなかった。Lesson1から2に移り、Lesson 3をやる前にLesson 1に戻り、2をやり、3をやり、4をやる時も1,2,3を必ず復習して確認してから進むようにした。駅のプラットホームに立っても、もう他人を見ない。電車に乗ってからも暗記はやめない。駅で降りで外に出ると、足早に裏道をかけぬけて、遠回りして独唱を続ける。校門に着いた時に時計を確認すると、ちょうど一時間だった。

天候に関係なくこの作業は続けられた。傘を片手に持っても別に不自由はなかった。1か月たたないうちに1巻は完全に暗記できた。

(「体験・英語で考えるまで」松本亨 英友社 絶版?) 

 

ここに挙げたのは、学生時代に私(田口)が愛読した英語関係の方たちの書籍です。

絶版が意外に多くて驚きました。もちろん、この本を読みなさい、ということではなく、みなさんも、それぞれの人たちが参考にできるかな。という方たちの本を、書店で手にとって読んでみると、こうすればいいんだ、と思うことがあると思います。

                   (2022年6月1日)        田口記

 

(一部、内容に変化がないように、少し書き換えた部分があります。ご了承ください)

コメントは受け付けていません。