MUSASHI

吉川英治・作の「宮本武蔵」は、日本で最も人口に膾炙した小説の一つであるといってよいでしょう。実際には、あまり歴史的記録としては残っていない新免武蔵という人物に仮託して、吉川氏が、自分の日本人としての生き方の理想を注ぎ込んだこの小説は、版を変え、またTVドラマ、映画、コミックなどの形式をとりつつ、脈々と私たちの間に根っこを広げています。最近では、「バガボンド」というコミックの形式で、多くの読者を獲得…

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気を付けたい発音

英検1級2次試験は、スピーチ+質疑応答ですが、ここで重大な結果に結びついてしまうのが、基本的な単語の発音です。workとwalk、warなどは、案外、わかっているようでいて、区別ができていない方がいらっしゃいます。一度、ある方が2次試験後にお越しになり、「発音」の部分がずいぶん低くて納得がいかない、とおっしゃられました。たしかにとてもよく勉強されている方でしたが、warの発音が「ワー」になっていて…

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スピーディな音読の意味(3)

少しお年を召した英語学習者の方の中には、国弘正雄先生の名前を懐かしく思い出される方もいらっしゃるでしょう。国弘先生は、以前、NHK教育テレビで、「テレビ英語会話中級」を担当されていた同時通訳者の草分けです。アポロ月面着陸の同時通訳をされて一躍時の人になられました。その後、参議院に出馬されて政治の世界に転身され、現在は悠々自適の生活をされていらっしゃるようです。この方の著作にベストセラーとなった「英…

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スピーディな音読の意味(2)

高校2年生までの方には「英会話・ぜったい・音読 標準編」(講談社)を音読用に使っています。中学3年用のテキストをまとめたもので、基本的な文法事項はほとんど網羅されています。このテキストを完全に暗記することで、英語の点数をぐっと上げた方も多くいらっしゃいます。なにしろ、自分の知っている文章はすべて頭の中に入っているのですから、英作文などでも応用することでかなり容易になるのです。ただ、一冊の本を完全に…

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英検1級2次対策ノート(3)

言いたいことをまず言おう!たとえば「体罰」問題に関してのスピーチをすることになったとしましょう。わたしたちはつい、「最近、体罰が問題になっていて、柔道界でも女子柔道の選手たちが体罰を受けたということで、体質改善を望んでいる」という前置きから始めます。前置き自体には問題はないのですが、上のような話で始めた場合、その背景についても話したくなります。でもちょっと待ってください。あなたの話のテーマはなんで…

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恋文の技術

このタイトルを見て、何の話だろうと思ってもらえれば、作者の勝利。森見登美彦さんの小説のタイトルですが、そう考えると、さまざまな内容が連想できますね。これが、作文や、スピーチ作りのコツだといえます。よく、タイトルで中身の分かってしまうスピーチがあります。たとえば、「本当の美しさとは」。これで美容整形の話が出てきたら、まずもって、手を加えない、美しさについて述べているのだと思っていいでしょう。スピーチ…

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英検1級2次対策ノート(2)

むかし、愛読していた吉川英治さんの「宮本武蔵」を久しぶりに書棚から出して、読んでみました。はしがきによると、「戦後最も読まれた小説」(昭和38年刊)だとのことで、たしかにいまでもコミックの「バガボンド」として人気を博しているわけですから、大変な人気作品だと言えます。この面白さはなんなんだろう、と思っていたところ、NHKのEテレでやっている「100分で名著」の1回目を見て、コツがわかったような気がし…

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英検準1級2次対策ノート

さあ、あと1週間で2次試験です!準備は整っていますか?このブログでは、準1級の2次試験にチャレンジしようという方のための合格への秘訣をまとめてみました。ぜひ、お役にたててください。2次試験はご承知の通り、与えられた4コマのイラストを見て、1分間で内容説明を準備して、2分間かけてイラストに描かれている状況を説明する、というもの。もちろん、そのあとに質疑応答が続きます。大切なことは、イラスト説明で、採…

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英検1級2次対策ノート(1)

2次試験まで1週間。1次合格の方を受けてから、1週間で何ができるのか、困っている人もいるはず。ここでは、そんな方たちのための速習2次対策をお話しします。試験は、トピック5つが与えられて、1分間でその一つに決め、残り2分でスピーチをします。そのあと質疑応答が大体6分程度。とりあえずお手元の1級対策問題集があれば、それを用意してください。2次試験の出題内容を見ます。ここから5つトピックを選びます。これ…

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「ドリトル先生物語」

以前、イギリスに出かけたときに「ドリトル先生」シリーズの愛蔵版を10冊買ってきました。残念ながら、その本屋さんに残り2冊がおいてなくて、注文する時間的余裕もなかったので、そのまま、10冊だけのドリトル先生がうちの書庫には眠っています。さて、このドリトル先生、岩波書店から「井伏鱒二」訳で出版されていて、そちらの判には、作者、ヒュー・ロフティングの書いた挿絵も載っています。私は、子供のころ、毎月この「…

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