本当にアメリカが偉大な国家になるためには

ジャパンタイムズのオピニオンの欄の記事から。

Climate change is the single biggest challenge facing humankind.
「気象変化は人類が直面している最大の難問である」

Yet the next president of the United States–the world’s second largest greenhouse-gas emitter and a critical actor in climate policy–does not believe it is happening, or at least that humans have a role in driving it.
「しかし、アメリカー世界で二番目の温室効果ガス放出国であり、貴重問題に関する重要なぢゃくわりを背負った国ーの次の大統領は、気象変化が起こっていることも、そして人類がそれを変えられることも信じていない」

If Donald Trump actually wants to “Make America Great Again,” as his campaign slogan declared, he will need to change his attitude and embrace the climate agenda.
「もしドナルドトランプが、選挙キャンペーンのスローガンで言っていたようにアメリカを再び偉大な国にしたいのなら、考え方を変えて、気象問題に取り組む必要がある」

So far, the situation does not look promising.
「今までのところ、状況は将来の見込みがあるとは思えない」

Despite a mountain of scientific data, Trump claims that there is no evidence that humans contribute to global warming.
「山ほどの科学的なデータがあるにもかかわらず、トランプ氏は人類が地球温暖化を引き起こしている証拠はない、と主張している」

つい、全文書き写してしまいそうな勢いで書いてしまいましたが、シンガポールのVinod Thomas さんという、国立大の客員教授を務める方のエッセイです。

英文は、ご覧いただいたとおり、サクサク読みやすいタイプのもので、問題もはっきりしており、わたしたちが、自分たちが書く英文として、参考になります。

Just as US President George W. Bush’s refusal to sign the Kyoto Protocol on climate change in 2005 initiated a spiral of rising emissions, a decision by Trump not to fulfill America’s commitments under the Paris agreement could spur others to follow suit.
「2005年にアメリカ大統領、ジョージ・W・ブッシュが、地球温暖化に関する京都議定書に署名することを拒んだことは、温室効果ガスの排出を増加させ、トランプの、パリ合意のもとでのアメリカの参加をしない、という決定は、さらにほかの国々がその後に続いてしまう事態を招くだろう」

タイトルで言われているのは、実際にトランプ氏が語っている、中国陰謀論や、アメリカが不当に利益を奪われている、という考え方は、間違っている、というものです。

すくなくとも、トランプ氏がいう、難民と、他の国の自然保護対策がアメリカの利益を奪っている、というのは的をえた意見とはとてもいえないようです。

ここで問題になっているのは、地球温暖化が、いわば、政治的な謀略の産物で、実際には起こっていないのに、あたかもそうした事実があるように報じられている、というトランプ氏の考え方にあります。

Vinod Thomas 氏は、最後に
Trump already wants to invest in energy and infrastructure. If he does so in a climate-friendly way, the US will reap enormous benefits–and so will the rest of the world.
「トランプ氏はすでにエネルギーとインフラに投資するつもりでいる。もし温暖化にもそのように環境にやさしい方向で投資してくれれば、アメリカは巨大な利益を得る。そして、世界も」

と締めくくっています。

もしこうした形で収まってくれれば良いのですが。

ちなみに今日のニューヨークタイムズのトップ記事は、シロクマが、氷が解けてきたために、だんだんと人間のいる地帯にやってくるようになってきた、というものでした。

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