わたしたち、エブリ・イングリッシュ・サービスが英検にこだわる理由は、その題材の面白さからきています。
1月に実施された英検の問題にも、次のような興味深い題材がありました。
これは英検1級の長文問題からです。
While many archaeologists seek mummies and golden treasures beneath Egypt’s sands, Mark Lehner is on a quest to investigate a more mundane subject; the lives of the laborers who constructed the pyramids.
archaeologist = 考古学者 英検上級級では必ずと言ってよいほど登場する、必須単語。というのは、
英検では、古代遺跡の発掘とか、掘り出された石版の文字、といった話題が頻出しています。
mummy = ミイラ もうエジプトのピラミッドとくれば、おなじみのミイラです。とはいえ、このエッ
セイではミイラが主役ではなく・・
quest = 探検、探求、追求 この言葉が出てくると、何となくわくわくしてしまいますね。
mundane = ありふれた
「多くの考古学者たちが、エジプトの砂の下にうずまっているミイラや、黄金の財宝を求めている間、マーク・ラーナー氏は、もっとありふれた問題についての研究に従事しておりました。それは、ピラミッドを建築した労働者たちの生活についての研究であります」
昔から、ピラミッドは、世界の七不思議の一つとして、テレビ番組などでも広く取り上げられて、どのように建てられたのか、そして、ピラミッドを構成している、さまざまな角度や、石材の個数、方角、天体との相関性といった問題が論じられていました。
わたしも以前から興味を持って、こうしたテーマの番組をよく見ていたものです。
以前は、ピラミッドの建築工事を行っていたのは、エジプトの奴隷たちで、鞭などで監督から働くことを強制されるイラストが、記憶に残っています。
ところが。
Lehner’s findings contradict the common belief that the construction of the pyramids was carried out using slave labor.
contradict = 否定する、矛盾する
slave labor = 奴隷の労働者
「ラーナーさんの発見は、ピラミッドの建設が、奴隷の労働者によって実施されたという、一般の考えを否定するものでした」
This idea originates in the writing of the Greek historian Herodotus, who made the claim in his Histories many centuries after the pyramids’ completion.
「この(奴隷の労働者が作った、という)考えは、ギリシャの歴史家ヘロドトスが、ピラミッド完成後何世紀もたったあと、「歴史」という本の中で書いていることがもとになっています」
ところが、実際には、ラーナーさんの発見したことは、この記述を裏付けるものではなかった、ということなのです。
この文章によると、当時のエジプトの人たちは、自分たちの意志で、神に対する奉仕として、この建築に参加したらしい。
While the skilled main work force was permanent, a rotating system of manual laborers was also utilized.
permanent = 永続的 技術のいる中心的な作業は、同じ技術者が継続的に従事していたのでしょう。
rotating system = ローテーション、交替、入れ替わり
manual laborer = 手作業
「技術のいる中心的な作業は、同じ技術者が継続的に従事していたのでしょうが、一方で、交替性の手作業も利用されていました」
こうしてみると、ピラミッドの作られ方も、わたしたちの考えとはずいぶん違っているようです。
英検には、それ以外の英語の資格試験とは違い、問題に取り組んだときに、今までにはなかった知識を得ることのできるものが非常におおくて、知的に興奮させられます。
これは、「英語」という言語の持っている、学究的な面が示されていて、とても素晴らしいと思います。
エブリ・イングリッシュ・サービスでは、こうした面を楽しみことができるようになることを願って、
伝統的ではありますが、知的に楽しめるレッスンを実施しています。
たとえば、水曜のタイムを読むクラスをはじめとする、知的なクラスにぜひご参加ください。