音読の秘訣④
ある程度、音読を続けてくると、なかなか覚えられないという事態が生じてしまう、というお話です。
実際、わたしも経験したことですが、この本を覚えていこう、ときめて、しばらくは快調におぼえられます。
ところが、だいたいページにして10ページくらいのところで、ピタッと覚えられなくなってしまう。
熱意がなくなったわけでもない。
やる気がないわけでもない。
ただ、ただ、頭に入ってこない。
同じように繰り返しているのに、頭に残っていかない。
そこで、別の本ではどうだろう。
別の教材にチャレンジする。
おなじように、最初はやる気も出るし、暗誦も進む。
ところが、これも途中から調子がくるってくる。
なかなか、この問題の解決が見えてこない。
そこで、あまり覚えることを気にしないで、元の教材に戻って練習を続けました。
暗記できないのは、無理やり覚えようとしないで、ただ、繰り返して読む。
すると、不思議なことに、ある時点から、それまでの部分が、記憶に残りだしました。
これで、一つのヤマを越えたのかな。
こんな気がしました。
この状態は、多分、ずっと続いていきます。
残念なことだし、理由もよくわからないのですが、いくつかのレッスンをこなして、よし、できるようになったぞ、と思うと、このスランプ状態がやってくる。
しばらく我慢して続けていると、またそれなりの調子が出てくる。
不思議なことに、これが暗誦の生理なのかも知れません。