私がまだ高校生だった頃には、英作文の教材というのは、ほとんどなくて、松本亨先生のセミナーに出かけるために、割と大きな本屋さんに行ってみたのですが、松本先生の「書く英語」と、「松本亨・英作全集」しか、目だったものはありませんでした。
ここ10年ほどの間に、書店における英作文の参考書の冊数は驚くほど増えました。
ある高校に非常勤で教えに言っていますが、驚くほどの冊数の参考書が書店に並んでいます。
昔からのオーソドックスな、「英作文」や、最近話題になっている、トピックを与えられて、それに対して賛成論、反対論を書く「自由英作文」や、そこまで行かなくても、事物の感想を書くという作文やら、TOFLEのような長文の作文など、本当にいっぱいあります。
たぶん、実際に英作文を書かなくてはならない高校生の人たちにとっては、こうした参考書の中から必要なものを選び出すのは、決して楽な作業ではないだろう、と思います。
実際に、自分の必要としている「課題」に対して、何を書かなくてはならないのか、見つけ出すのは、決して楽な作業ではない、と思います。
しかも、それぞれの学生の人たちには、自分の目標があるはずで、それに合わせていくのは、楽な作業ではないと思います。
私がお薦めするのは、短くて、やさしい長文集を選んで、繰り返し読むことです。
オックスフォード出版社が出している、ストーリーズ・フォー・リプロダクションというシリーズがあります。
昔は、テープとセットになって、リスニングの勉強にもピッタリのいい参考書だったのですが、今は、テープとセットになった教材は見当たらなくなってしまいました。
それでも、L.A.Hill という方の書かれた100編以上に上るユーモアいっぱいのショート・ストーリー集は、繰り返し音読したり、英文の理解のためには、とても気の利いた参考書と言えます。
この間、丸善に行ってみましたが、残念ながら、数冊しかなく、それも、各レベルに1冊くらいだったので、さみしい思いをしましたが、それでも、ネィティブ・スピーカーによって描かれた、ショート・ストーリーは、とても参考になるようです。
私たちにとって、こうしたショート・ストーリーを読むことで、説明の仕方や、どのように状況を描写するべきか、がよくわかるようになります。
最近では、日本人向けの英文集も、それほど目につかなくなりました。
他には、ラダー・シリーズという、やさしめの英文で書かれた物語もあります。
こうした本の中から、お気に入りの一冊を選んで、何度も繰り返して読んで、気に入った英文を書き写したりしていると、意外に面白く、巧みにお話をまとめることができそうです。
わたしは、以前、このコーナーでも取り上げた、「星の王子さま」や、「クマのプーさん」それから「ドリトル先生」の物語シリーズなどを何度も読んだことを覚えています。
すこしでも英語でお話をしたり、他の方と情報を交換したい、という方たちにとってはこうしたやさしめに書かれた物語がとても参考になると思います。
また、最近読んでいる本をご紹介させていただきたいとも考えています。
それでは、また!