フォーマットによる論理的思考(2)

英検1級の自由英作文には、定められたフォーマットがあります。
序論、本論、結論で、この3つは次の法則に従って書かれるべきです。

序論は、テーマ(タイトル)に対して、どのような立場をとるか、つまり賛成か反対かを示すこと。そして(できれば)いくつの理由でそう主張するのかをのべます。
1級の場合、ポイントが定められているため、通常は3点になることが多いと考えられます。

本論では、序論に挙げたポイント(論点)に関して、それぞれの内容を述べます。
理由であったり、具体例であったりします。

結論は、序論と同じく、「以上の点から私はこう考える」という立場を繰り返します。

この法則に従えば、それだけである程度論理的な文章としての体裁を整えることができます。

たとえば、
日本は海外に対して援助を増加すべきである、というテーマの場合を考えてみましょう
 
序論では、
「私は、このテーマに対して賛成する。人的な援助を増やすべきだ。その理由として、1、日本が現在恵まれた国であること、2、日本人の中には実際に行動を起こすことで生きがいを感じる人が多くいること、3、貧しい国や恵まれない人たちを目の当たりにすることで、日本自体の豊かさを客観的に感じることができること、があげられる」とのべます。

本論において、
「日本は豊か」=GDPが世界で2位であること。餓えなどで亡くなる人の数が少ないこと。
「やりがい」=やるべきことがない、退屈であると訴える若者が多いこと。
「幸福を実感」=健常者とされる人が、障害者の方をお世話することで、自分が健常者であることのありがたみを改めて実感できるように、人は、実際に苦労をしている人を見ないと、自分の幸運を実感できない場合が多い。

結論として、
「実際に世界的にみれば豊かな国である日本が、海外に若い人材を送って、戦争の悲惨さや、医療不足の現実を学ぶことで、今後の生き方に大きな影響を及ぼすことが考えられる」とまとめることができます。

フォーマットに基づく考え方をすることで、論理的に思考を進めることができるといってよいでしょう。

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