アメリカで、10月28日に放送をスタートしたドラマがあります。
タイトルは「グッドガールの反乱」Good Girls Revolt 。
どんな話かというと、ある有名な雑誌社で、実際に起こっていた、セクハラというより、女性蔑視をある女性の目で見たもの。
この雑誌社は、ニューズウィーク。タイムとならぶ、天下の一流週刊誌。
時は1960年代から70年代にかけて。
当時、ニューズウィーク社(ドラマの中では、仮名のニューズ・オブ・ザ・ウィーク社)では、有名大学でジャーナリズムを専攻した女性でも、一切記事を書くライターに指名することはなかったと言います。
では、彼女たちはどうしていたのか。
たとえば、郵便物の仕分けであったり、新聞の切り抜き、運が良くても、予定された記事の下調べの取材だったとのこと。
メリル・ストリープの娘である、グレース・グマーが、ノラ・エファロンという人物を演じています。
ノラは、編集長から、「女には、ニュース原稿は書かせない」という発言を聞いて、同社を退社してしまいます。
この雑誌社の女性の扱いが、不法なものだと知って、同じような境遇だった女性たちは、「ライターになりたい」という夢を持つようになります。
同時に、女性の手洗いで、同僚たちに話をして、味方を増やしていきます。
また、法律家のエリノア・ノートンにも助言を求めます。
エリノアは、彼女たちに、「本気で戦うつもりにならなきゃだめよ」(You gotta take off your white gloves, ladies.)と檄を飛ばします。
「あなたたちは、もう立派な大人の女性なんだから、パパのところへ行って、わたし、どうしたらいい?、なんていってちゃだめ」
この雑誌社で、調査員(取材担当)を務めていたパティ(ジェネビーブ・アンジェルセン)が運動を推進していきます。
二つの訴訟を経て、ニューズウィークは、1974年末までにライターの3分の1は女性にする、という約束をします。
この本の原作者である、リン・ポビッチは、上級編集者になります。
しかし、男女間の給与差は依然として残り、これが新たな問題になります。
このドラマがベースにしているのは、実際にニューズウィーク社で働いていて、訴訟にかかわった、リン・ポビッチの書いた同じ題名の本だそうです。
原作者は、このドラマが作られたことに対して、こう評しているそうです。
トランプのアドバイザーのアイリスと、トランプ自身のセクハラ疑惑が選挙の大きな関心事になることは恐ろしい事だけど、こうした問題を、公の場で話せるのは、よい事でもあるわ」
「それにしても、タイミングは最高みたいね」
タイムの記事からの要約です。