誰もが戦争を嫌っているのか?①
わたしたちは、テーマ別英作文を書く場合に、誰でもこう思っているだろうという考え方に疑問を投げかける必要があります。
たとえば、ある生徒さんが、戦争がなぜ起こるのか、というテーマでの作文を書こうとされていました。
よくある、「だれも戦争を望んでなどいない」という新聞に投稿されるような考え方が中心になってしまっていました。
実際には、戦争を望んでいる人たちがいるからこそ、そうした事態が起こっているわけです。
だとすれば、どのような人たちが戦争を好むのか。
考えてみることも参考になると思うのです。
まず、一部の国家の指導者は、領土拡大という考え方を捨てていません。
現在のように、国家の領域がある程度、確固とした形で定められていても、国境近辺での紛争が絶えないことは、こうした考え方が裏にあるからでしょう。
また、以前は自分の領域だったのに、いまは違う。
こうした場所も、紛争のきっかけになります。
何らかの形で、領土が奪われたことになるからです。
次に、戦争には、技術の発展がつきものです。
ナビや、ドローン、自動車の自動操縦といった最新の技術も、もともと、軍隊で開発されたものが
大部分です。
科学技術は必要に迫られて発達しますから、戦争という機会は、大変大きな発達の可能性を秘めています。
だとすれば、一部の技術系の人たちにとっては、それこそとても素晴らしいビジネスチャンスになるのは言うまでもありません。