世の中に広がっている最大の誤解はこれだと思います。
わたしたちが生きているこの世界で、法律が役にたたない、と思う人がいるでしょうか。
それとおなじで、英語の世界で生きていくためには、その世界のルールである文法が役にたたない道理がありません。
世の中の人たちの、速く話せるようになりたい、というプレッシャーをうけたのでしょう。
まず、英会話をはじめましょう、という人たちが、文法より先に、日常的に使える表現を覚えましょう、というスタイルを始めたものでしょう。
たしかに、ある程度の英語のストックを頭の中に溜め込んでおけば、話はしやすい。
Let me introduce myself. と口をついて行うことができれば、次には、I am Naoto Taguchi, an English teacher. という具合に、話しを進めていくことができます。
だからといって、文法が要らないことにはならない。
むしろ、話を進めていって、本当の意味でのコミュニケーションをしていくためには、文法の知識で、英語を理解し、そして発言していく必要があります。
正確な文法力で、自分の言いたいことを伝えるだけのコミュニケーション力がなければ、半端な英語で、わけのわからないことをわめくだけのこまった人になってしまいます。
各種の英語の試験があり、その多くは、発言力を測る面接試験を必須にしています。
こうした面接試験で、間違いをいくらしてもかまわない、必要なことは単語だけ言えば、あとは、熱意で通じる。
こういう試験はありません。
コミュニケーション力を見る、こうした試験では、少なくとも、相手の言うことを正確に理解して、自分の言いたいことも、正しい文法を使って、わかりやすく述べることが要求されます。
文法が無くていい、なんで大嘘です。
すくなくとも、文法なんかやらなくてもよい、という先生方のほとんどが、「文法的に正しい英語」を使っており、「文法的に正確」でなくてはならないはずの試験や資格を取っているはずです。
こうした先生方は、いつ、どこで、こうした文法力を身に着けたのでしょうか。
すくなくとも、何もしないでこうした力を使えるようにならないことは、そうした先生方のもとで学んできて、現在、英語の力が十分でないことに疑問を持っているみなさんではないのでしょうか。
文法をきちんと学びましょう。
正しい表現を同時に正確な音声と一緒に覚えていきましょう。
そうすれば、文法的にも正しく、わかりやすくて、正確な英語を身につけることができます。
がんばりましょう!