原点に帰る⑥ 英英辞典はすごすぎる!(その2)

最近は、少し大きめの本屋さんに行けば、英英辞典を扱っています。

 

これは素晴らしい事だと思います。

 

英英辞典には多くのメリットがありますが、そのいくつかを挙げておきます。

 

第一に、英語の表現の概念が分かること。

 

このために、ぜひ実践してほしいのは、似たような意味の言葉を、英英辞典で調べること。

 

最近、高校生くらいの人たちが、意味の違いで混乱している単語を取り上げてみます。

 

byとuntilはいかがでしょうか。

 

「~まで」という表現でよく使われるのですが、その違いがよくわからない。

 

byを引いてみると、次のように出てきます。

 

indicating a deadline or the end of a particular time period.

(締切あるいは特定の期間の終了を示す)

 

そして挙げられている例文は次の二つです。

 

I’ve got to do this report by Monday. (このレポートを月曜日までにやらなくてはならない)

 

By now Kelly needed extensive physiotherapy. (現在までにケリィは広範囲にわたる医療が必要だった)

 

これに対して、untilですが、

up to (the point in time or the event mentioned)

ある時点まで、あるいは触れられた出来事の時点までずっと続く)

 

The kidnappers have given us until October 11th to deliver the documents.

(誘拐犯は、わたしたちに10月11日まで、書類を提出する猶予を与えた)

 

He held the office until his death.

(彼はなくなるまでずっと事務所を経営していた)

 

You don’t know what you can achieve until you try.

(あなたは、やってみるまで何を達成できるかわからない)

 

これでわかることは、byが「ある特定の期限」を示している(言い換えるなら、「宿題を3日までに出しなさい」というとき、3日にバッと集めることを意味している。

 

これに対して、untilは、「このスーパーは夕方9時までやっている」というように、午前10時の開店から夜9時の閉店まで、いつ来ても、ずっと開店している、という「~までずっと」のニュアンスが込められている、ということになります。

 

こうした違いは、英和辞典ではなかなか分かりにくい場合があります。

 

英英辞典は、ネィティブの人にとっての国語辞典のようなものですから、わかりやすい例で、具体的に示してくれる、という大きなメリットがあるわけです。

 

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