原点に帰る⑤ 英英辞典はすごすぎる(その1)

前回、電子辞書と紙の辞典のお話をしましたが、みなさんの持っている電子辞書には、英英辞典は入っていますか?

 

入っている方、実際に使われたことはどのくらいありますか?

 

わたし自身は、みなさんのなかでも、高齢の方たち同様、中学入学から英語の学習を始めました。

 

最初はやる気があって、4月からNHKのラジオ放送を聞いていたのですが、やがて、つまらなくなってきました。

 

こんな時に、たまたま、自分の聞いていたラジオ放送が終わっても、そのままラジオをかけたままにしておくと、・・・!

 

次の番組である、「英語会話」が始まりました。

 

この講師をされていた、松本亨先生の英語を聞いた途端、身体に電気が走ったような気がしました。

 

こんなに英語の発音の素晴らしい日本人の先生がいる!

 

その後、高校生になったとき、松本先生の学校が東京にできたことを知りました。

 

そして、高校生用の夏のセミナーがあることがわかり、父に頼んで、東京に出かけさせてもらいました。

 

東京、原宿にあった、あるマンションに、泊まり込みで、歩いて15分くらいの渋谷にある、「東京松本高等英語専門学校」の校舎で、授業を受けました。

 

マンションでの合宿生活の前に、持っていた英和辞典、和英辞典の類は没収されて(もちろん、後で返還してもらいましたが)英英辞典を買うように言われました。

 

この時に出合ったのが、いまでも開拓社からでている、「新英英大辞典」で、のちにオックスフォードから出版される、Advanced Learner’s English Dictionaryの母体になっている辞典でした。

 

はじめのころは、そもそも、説明自体の意味が解らない。

 

自慢ではないですが、英語ができなくて、志望校にも行けなかったほどですから、わたし自身、全く書かれている内容が分かりません。

 

それでも、毎日、毎日、この辞典だけを持って英語と取り組んでいると、不思議なもので、何となく、わかることが出てくる。

 

expect 「期待する」ですが、これも、to think (that someone or something will come or that something will happen) ; I expect (that) he will pass the examination.

といった具合に説明が出てきます。

 

直訳すれば、意味としては、「考える・(誰かもしくは何かが来る、あるいは何かが起こる)」例文で上がっているのは、「私は彼が試験に受かると考える」

 

日本語で唯一覚えていた「expect = 期待する」という公式とは違うなあ、と思いました。

 

二つ目の意味として、to believe, hope and think (that someone will do something)となっていて、例文に、The train leaves at 8:30 so I’m expecting you all to be at the station on time.があがっています。

 

「〔誰かが何かをすると〕信じる、希望する、考える」で、例は「列車は8時半に出る。だから君たちが全員、時間に駅に来るだろうとexpectする」ということですね。

 

こういう文章を見ているうちに、何となく英語と日本語との意味がずれている、というか、全く同じ意味ではないなあ、と思うようになってきました。

 

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