準1級への基礎工事③

準1級への基礎工事

③音読について触れておきます。

わたしたちがまだ子供だった頃には、中学校の英語の授業は、ほとんど読むことが中心でした。

わたしは、あまり英語が好きではなかったのですが、わかってもわからなくても、繰り返し音読させられた経験だけは覚えています。

幸か不幸か、わたしが初めて出会った英語の教材が、父の使っていたリンガフォンというレコード中心の教材でした。

屋根裏部屋(なんてのが昔はありました)で、レコードとプレーヤーを見つけ出して、わからないなりに毎日聞いていました。

学習指導書とテキストがありました。

学習指導書を見ると、何度も繰り返して聞け、と書いてありました。

暇だったこともあり、本当に何回も繰り返して聞きました。

レッスン1を、どのくらい聞いたら次に進めばいいかわかりません。

結局、飽きるまで聞きました。

お蔭で、いまだにレッスンワンについては、頭の中にナレーターの声が残っています。

レッスン2からは、さすがに飽きてきたせいもあり、繰り返しの頻度は減りました。

やがて、中学校の授業が始まると、リンガフォンの発音と、先生の発音とのギャップに嫌気がさしてしまうというおまけがつきました。

後になってみると、このことが重要な意味を持っていました。

中学校1年の始まりから、NHKラジオの英語学習番組を聞いていたのですが、自分の利いていた番組のすぐ後に始まる松本亨先生の「英語会話」という番組を一度耳にして、その見事な発音に驚きました。

リンガフォンと松本先生の発音を繰り返して聞いたことが、人生を大きく変えてしまいました。

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