witness は【証人】だけじゃない

witness は【証人】だけじゃない

以前、この欄で取り上げた入試問題の別の一節を取り上げます。

What matters is to bear witness to the uniquely human potential at its best, which is to transform a personal tragedy into a triumph, to turn one’s crisis into a human achievement.

この文章の主語にあたる部分は、what matters です。「問題になるのは」

動詞は、is ですね。

つぎの to bear witness が補語です。つまりwhat matters = to bear witness という関係。

ここまでで、「問題になるのは、証人をもつということ」??

とりあえず、次の部分を読んでみましょう。

witness のつぎに to がでてきます。

この to は、不定詞の to ではありません。後に続くのが、the uniquely human potential だからです。

つまり「独自の人間の可能性」に対する witness ということになります。

そのうしろに at its best が続きます。この表現は、たとえば、The cherry blossoms are at its best などでおなじみ。「満開、絶好調、最高潮」という意味ですね。

さらに後には、which is transform a personal tragedy …と続きます。

おそらくwhich 以下の方が意味はとりやすいでしょう。「個人的な悲劇を勝利に変え、破滅を業績に変えるもの」とでてきます。

そこで、which は何を先行詞としているのでしょうか。

at its best は先行詞にはなれないので、その前の uniquely human potential であることがわかります。

すると、「独自の人間の可能性が花開くさま」となり、「そして(その可能性が)個人的な悲劇を・・」となります。

全体の意味を取ってみると、「問題になる(=重大なのは)独自の人間の可能性が最大に花開くときに、それ(可能性)が、悲劇を勝利に変え、破滅を業績に変える、そういうことに対するwitnessを手に入れる事」となります。

bear witness を引いてみると、「証言する」という意味が出てきますから、ここでは、「そういうことに対する証言をすること(=つまり「そういうことに対する証拠を手に入れる」という意味が、見えてきます。

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