音読は、パソコン化した脳のバランスをとる!

あなたはインターネットをどのくらい使っていますか。

若い人たちと話していて、「知っている」ということの概念が変わりつつあると感じることがあります。
最近の若い人たちの間では、「ネットで調べればすぐわかるはす」ということが「知っている」の中に入っているようです。
先日、「物忘れが激しい」と家族に言われてやってきた20歳の患者と話していたところ、「先生、こんな話、知ってる?」と言い始めたので、耳を傾けると、「いや、説明するのは無理」
「難しい?」
「いや、ネットで○○で調べればすぐわかるよ」
これで終わってしまいました。
わたしは「知っているのなら説明できるはず」と考え、彼は、「どうして説明する必要があるのか」と思っているので、ずれが生じたのです。

じつは、これはわたし(田口)の話ではなく、「築山節(つきやま・たかし)」さんという脳神経外科専門医の方の書かれた「フリーズする脳―思考が止まる、言葉に詰まる」(NHK出版、生活人新書)の一節です。

この本は、インターネット依存症になって、記憶があやしくなっている人が増えているという内容です。

築山先生は、ネット依存症から脱出するための方法として、「音読」と「散歩」を勧めていらっしゃいます。

わたしたちは、便利なツールができればできるほど、その道具に頼ってしまって、その部分が欠落してしまうことが多くあります。
ワープロを使えば、漢字を書く機会が少なくなってしまい、漢字の書き方自体を忘れてしまう。
思い当たる方も多いのではないでしょうか。

ぜひ、音読にチャレンジしてみてください。

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