TIMEに挑戦!(3)スパイにもテレワーク?

前回のTIMEの記事のつづきです。

この新型コロナウイルスは、思いがけないところにも飛び火しています。

それが、スパイの世界だ、というわけで、TIMEでは、伝統的な職業と言われるスパイ(情報部員)でさえ、人と会ったり、情報を伝え合ったり、あるいは、秘密書類を渡したりするのに、大変な苦労をしている。というのも、例の3密、つまり密接、密着、密集が禁じられてしまっているから、ということなのです。

というわけで。

But working-level intelligence officers in multiple agencies said several of those agencies are ill-prepared to follow those guidelines, despite having warned the government of dangers of a possible viral pandemic for years.

しかし、さまざまな情報機関で現実に仕事をしている諜報部員たちが言うには、こうした機関のいくつかは、このようなガイドラインに従うにはあまりに準備不足である、という。長年にわたって、起こりうる生命にかかわる感染の危険が政府に対して警告されていたにもかかわらず。

Spies working from home still need to protect classified information, especially as China, Russia, Iran, North Korea and others improve their hacking skills.

working from home = 祖国を離れてはたらく  classified information = 極秘情報

国を離れて働いているスパイたちも、中国、ロシア、イラン、北朝鮮やそれ以外のハッキング技術を伸ばしている国々から秘密情報を守らなくてはならない。

Some conversations can be held on encrypted cell phones, but the secret networks the agencies use to exchange classified information are too expensive to install in most homes.

encrypted cell phone = 暗号化した携帯電話  install = 設置する

一部の会話は、暗号化した携帯電話によってなされているが、各機関が重要な機密情報を交換するのに用いている秘密ネットワークは、余りに値段が張るために、個人の家に取り付けることができない。

というわけで。

“I suppose you could call it ironic, ” a third U.S.official says with a shrug, “But the institutions that are charged with preparing the country for possible threats were poorly prepared for this one.”

say with a shrug = 肩をすくめて話す  

「みなさんはこれを皮肉なことだと考えるだろう」と三人目のアメリカの係官は肩をすくめていう。「しかし、起こりうる危機に国を備えさせるという任務を担っている秘密情報機関というのは、こうした事態に対しては、ほとんど無防備で打つ手がないのだ」

この皮肉なトーンに笑えるか、顔を引きつらせるか。

そこあたりが、このTIMEの記事の読みどころでしょう。

でも、ここで取り上げた英文に目を通していただくと、英検の1級レベルでも出てきそうな構造の英文や、単語が、案外よく出てきていることにお気づきいただけるでしょう。

TIMEもなかなか難しくて手が出ない、とおっしゃる方もいらっしゃいますが、全部を読もうと思わず、まずは、興味のもてる何ページかにチャレンジしてみると、案外、楽しく読めるものがあったりします。

ぜひがんばりましょう。

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