ここでとりあげたのは、前回の英文読解でも参考にした、トピックセンテンスと、パラグラフの構成についてです。
簡単におさらいをしておくと、
①各段落には、その内容を要約する働きの文、つまりトピックセンテンスがある。
②トピックセンテンスには、3種類がある。
ひとつは、段落最初の文がトピックセンテンスで、その後に具体例、もしくは説明がつづくもの。具体例が続くものを①A、説明が続く場合は、①Bとする。
ふたつめは、段落最初の文のあと、逆接接続詞がつづき、そのあとにトピックセンテンスがでてくるもの。これを②とする。
みっつめは、冒頭の文が、新しい表現を含んでいたり、疑問文になっていて、最後の文が表現の文中における意味であったり、疑問に対する答えをあらわしているもの。これが③。
③そのほかに、2段落(以上)で、具体例などを述べているものがあり、これは④とする。これには、段落そのものにはトピックセンテンスはないが、前の段落自体が、その役割を果たしている。
それでは、「演説とジョーク」という文を通じて、このトピックセンテンスを見ていきましょう。
第1段落。
When an American gives a talk before an audience, he often begins with a joke. This is true whether the audience is large or small, and whether the occasion is formal or informal. A joke at the beginning of a speech is called an ice-breaker.
これは、あきらかに①B型です。
1文目で、「アメリカ人が観客の前でスピーチするとき、彼はしばしばジョークで始める」
2文目。「これは、観客の人数が多かろうと少なかろうと、またそのスピーチが公式であれ、非公式であれ、事実だ」
3文目。「スピーチの前のジョークは、アイス・ブレーカーとよばれる」
トピックの紹介であり、また、冒頭にジョークを言う→このジョークがアイスブレーカーだ。
と文全体の内容を要約しています。
第2段落。
What is the idea behind the ice-breaker? Before a speaker begins his talk, a cold relationship exists between himself and his audience. They are strangers to each other. This is not comfortable. The speaker wants to create a warm relationship with his audience, so he offers a joke. The audience responds with laughter. Then both sides feel that they have shared an experience. The “ice” is broken between the speaker and audience. A good ice-breaker is not just a funny joke. It should have some connection with the topic of the speech.
1文。「アイスブレーカーという言葉の裏にある考えは何でしょう」
2文。「スピーカーが話し始める前には、スピーカーと聴衆との間には、冷たい関係があります」
3文。「つまり、双方は、たがいに知らない者同士なのです」
4文。「これは快適な関係ではありません」
5文。「スピーカーは、観客との間に暖かい関係を作りたいと考え、ジョークを口にします」
6文。「聴衆は、それに笑いで答えます」
7文。「すると双方が経験を共有することになります」
8文。「双方の間の氷が消滅したことになります」
9文。「よいアイスブレーカーは、単に面白いだけではありません」
10文。「それは、スピーチのトピックとも何らかの関係があります」
これで、アイスブレーカーとは何か、そして、その内容はどういうものか、という質問に対する解答も与えられます。
これは、Q→Aという③のパターンと考えてよいでしょう。
こうした形で、英文を読んでいくと、とてもすっきり流れを理解することができます。
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