以前、講談社現代新書に、松本亨先生の「新しい英語の学び方」という本がありました。
大変残念なことに、今では絶版になってしまいました。
古本屋さんで探しても、見つかることはなくなってしまっています。
実は、この本が、松本先生が、ラジオ英会話でなされていた、英語の勉強法を紹介してくださっている、かけがえのない本なのです。
目次には、「英英辞典を使う」という項目はないのですが、実は、この本全体を通して、松本先生は、「英語を学ぶには、英語を覚えること」という理念を語っています。
「英語を覚えること」と言われると、単純に、例文を覚えればいいのね、とか、教科書を読めばいいのね、といった風に思ってしまいます。
でも、先生の考える「英語の学び方」では、もう少し広い意味で使っています。
一言でまとめると、「英語で考える」という方法です。
この英語で考える、という方法に関しては、詳しく説明すると、このコラムの1回や2回ではとても解説できません。
ただ、基本的には、まず、初心者の方が、英語を始めるときには、意味をつかんだら、繰り返し本文を読んで、無意識のうちに言えるくらい、繰り返して読むことです。
私の主催している、「エブリ・イングリッシュ・サービス」でも、初心者の方たちが、入門してくださいますが、こうした、中学1年生とか、長年、英語から離れてしまった方といった人たちと行う練習は、教科書などの信頼できる英語の本を、1ページごとに覚えていくことです。
これを毎日行います。
たとえば、私たちの使っている「英会話・ぜったい・音読」というテキストの最初のレッスンでは、この音読を繰り返し、実施してもらいます。
(この項、続きます)