英語辞典の勧め
「どんな辞典がおすすめですか」
最近はあまり聞かれなくなってしまった質問です。
残念ながら、多くの方がスマホの辞典アプリを利用されたりするので、それぞれの辞典の個性とか、
面白味、というものが分かりにくい面があるようです。
最近、特に意識して、紙の辞典を読むようにしています。
すると、意外に、というか、驚くほど、工夫が見られたり、今までに見られなかった詳しい説明が載っていたりします。
この間、たまたま辞典のセールスの方とお話しするチャンスがあったのですが、電子辞書にベストセラーの地位を奪われた、紙の辞典の編集は大変なようです。
大きな読者獲得のポイントが、「わかりやすい」ことで、そのためには、「イラスト」と「カタカナ発音」は必須、さらに、日本語との違いを詳しく、かつ、おもしろく書くことが、重要、とおっしゃっていらっしゃいました。
三省堂の「ビーコン英和辞典 第3版 小型版」という辞典があります。
これは、そうした工夫があちらこちらに見られる辞典です。
このブログを書く参考にもさせていただいています。
ひとつ例を見てみましょう。
mass という単語があります。「かたまり」とか「多数」といった意味の単語です。
このmass の例文に I have masses of work to do. (やらなければならない仕事が山のようにある)があります。
この後の説明がいいのです。
of のあとには数えられる名詞の複数形または数えられない名詞が来るが、work は数えられない名詞なので、×works としない。
このばあい、work というのが、総体としての「作業」つまり homework などと同じになるわけですね。
そういう経緯から、masses of work になっている、というわけです。
こんな「役に立つ豆知識」がいっぱい詰まっているのが、こうした辞典です。
おもしろいですよ!