最近、「シュリンク」というコミックをよく読みます。
これは、精神科のお医者さんのお話です。
今回、読んでいるのは、7巻で、「産後うつ」の物語で、はじめての子供を授かった、若い奥さんが、母親の教えや、昔から言われている「育児法」などで、「あれもやらなくては、これもやらなくては」という状態になってしまいます。
もうパンクしそうになってしまって、たまたま縁のあった、精神科の先生にかかる、というお話です。
この精神科の先生が、物語の主役なのですが、一切厳しいことは言わないで、どうやったらその患者さんに最も良いケアができるのか、を考えて行動してくれます。
このお医者さんが、決して厳しい人ではなくて、周りから見ていると、大丈夫かな、と思えてしまうほど、気を使ってくれるのです。
この話の素敵なのは、先生が、どちらかというと、詳しい説明をしたり、ちょっと厳しく対応したり、ということがほとんどない。
大事なのは、もっと気を楽にして、取り組むことですよ。
と言ってくれるのです。
なんだか、お医者さんというと、結構、「こうしちゃだめですよ」とか、「こういう行動はよくないですね」とか言われてしまうことが多いのですが、精神科ということもあり、「うつ病」になりかかっている人たちに、一歩違った観点から、ケアをしてくれます。
さらに、看護婦さんが、そのお医者さんの行動や、指導方法を見て、解説のような説明をしてくれます。
私たちは、現実には、ついつい、「こうしなくてはならないのにできない」とか、「自分はやるべきことを手を抜いている」と考えてしまったりします。
また、同居している旦那さんとのコミュニケーションも、だんだん、とれなくなってしまいます。
それは、自分を責めてしまっている場合もあるし、互いの誤解、あるいは、状況に対する不理解などが、無意識に起こってしまっていることもあります。
このコミックは、そうした、私たちが、落ち込んでしまいそうな精神的な病の前兆になっていることを、わかりやすく説明してくれます。
私たちが、英語を学びたいと考えている生徒さんと接触するときも、「こうすればできるようになりますよ」と言っても、なかなかやる気が続かなかったり、飽きてしまったり、あるいは、やっぱり英語なんか、自分は嫌いだったんだ。と思ってしまったりすることがよくあります。
こんな時に、この「シュリンク」というコミックは、ほっと気持ちを和らげてくれたり、もう一ぺんやってみようかな、と思わせてくれる、心の休まる本だと思います。
一つのテーマが、1~2巻で完結するので、読みやすいということも言えます。
一度、手にとって、見ていただきたい本の1つです。