音読を英語学習の中心に据えることを続けていくことにより、次の効果が得られます。
英語を読むことが苦痛でなくなること。
当然のことだと思われるかもしれません。
でも、実際に、例えば高校の教室で、みなさんは、英語を音読する機会がありますか。
あるとしても、どの程度の方が、「大きな声で」「自信を持って」音読しているでしょうか。
おそらく、ほんの一握りの方たちに過ぎないでしょう。
英語の音読は、その重要性は多くの先生方に指摘されているにもかかわらず、高校生諸君にとっては、面倒な授業の前置きにすぎないようです。
もちろん、思春期特有のテレもあるでしょうし、他の人たちがやっていないのに、自分ひとり声を出すことが苦痛であること、そして、もしかしたら、こうした姿を人前にさらすことで、まじめな自分がいじめにあってしまうことさえ考えられます。
そういう事情で、教室で声を出したくない人たちは、自宅でひとりで音読してほしいと思います。
ひとりがいやなら、仲の良い人たちのグループで。
あるいは、エブリに来てくだされば、本当にありがたいですが。
何より大切なのは、声を出すことで、自分が英語の勉強をしている、という自覚を持つことができることです。
高校で教えていて、よく問われるのは、どのようにして勉強すればよいのか、ということです。
教科書を音読して、大切なところを覚えていく。
そして、その大切なところを書くことができるようにする。
言えるようにする。
自分の考えを表現するため、英語そのものを変更して自分なりの言い方を見つけ出す。
こうしてなじんだ英語は決して忘れることはないでしょう。
高校のころ、話題になっていた映画に「ある愛の詩」(原題:Love Story)があります。
冒頭に出てくるセリフが、Love means never having to say you’re sorry. でした。
「愛とは決して後悔しないこと」と訳していました。
素晴らしいセリフだと思います。
また「~ing means …」という表現も、広く使える言い方です。
I don’t like his being with us.(あいつは不倶戴天の敵だ)
などということも可能です。
こんなところから英語に関心を持っていったものでした。