音読中心の英語学習(3)

音読を英語学習の中心に据えることを続けていくことにより、次の効果が得られます。

英語を読むことが苦痛でなくなること。

当然のことだと思われるかもしれません。

でも、実際に、例えば高校の教室で、みなさんは、英語を音読する機会がありますか。

あるとしても、どの程度の方が、「大きな声で」「自信を持って」音読しているでしょうか。

おそらく、ほんの一握りの方たちに過ぎないでしょう。

英語の音読は、その重要性は多くの先生方に指摘されているにもかかわらず、高校生諸君にとっては、面倒な授業の前置きにすぎないようです。

もちろん、思春期特有のテレもあるでしょうし、他の人たちがやっていないのに、自分ひとり声を出すことが苦痛であること、そして、もしかしたら、こうした姿を人前にさらすことで、まじめな自分がいじめにあってしまうことさえ考えられます。

そういう事情で、教室で声を出したくない人たちは、自宅でひとりで音読してほしいと思います。

ひとりがいやなら、仲の良い人たちのグループで。

あるいは、エブリに来てくだされば、本当にありがたいですが。

何より大切なのは、声を出すことで、自分が英語の勉強をしている、という自覚を持つことができることです。

高校で教えていて、よく問われるのは、どのようにして勉強すればよいのか、ということです。

教科書を音読して、大切なところを覚えていく。

そして、その大切なところを書くことができるようにする。

言えるようにする。

自分の考えを表現するため、英語そのものを変更して自分なりの言い方を見つけ出す。

こうしてなじんだ英語は決して忘れることはないでしょう。

高校のころ、話題になっていた映画に「ある愛の詩」(原題:Love Story)があります。

冒頭に出てくるセリフが、Love means never having to say you’re sorry. でした。

「愛とは決して後悔しないこと」と訳していました。

素晴らしいセリフだと思います。

また「~ing means …」という表現も、広く使える言い方です。

I don’t like his being with us.(あいつは不倶戴天の敵だ)

などということも可能です。

こんなところから英語に関心を持っていったものでした。

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