1級2次対策④
3つ目のポイントは、質疑応答です。
質問される審査員の先生方は、試験慣れしてて、穏やかな感じですが、それでも時折、厳しい質問が飛ぶことがあります。
もちろん、先生方が感情的になっているわけではありません。
受験生である私たちが、その質問に答えられなくて、「厳しい!」と感じてしまうわけです。
たとえば、「小学校教育に英語を取り入れる」というスピーチが出たことがあります。
このときに「授業はできるだけ英語で実施する」という形でお話をしました。
質問として出たのは、「小学校の先生の英語は、授業全体を英語で進められるほど素晴らしいのですか」というもの。
「はい」
「小学校には、数年前まで英語の授業がありませんでしたね」
「はい」
「どうして英語が優秀であると言えるのですか」
「私の友人の教師は、英検1級に合格しています」
「でもそれはおひとりの方の例ですね」
「はい」
「英語が得意なひとは、むしろ中学や高校での教員の道を選ぶのではないですか」
「そうかもしれません」
「では、小学校の先生はむしろ英語は苦手なのではありませんか」
「そういう方もいらっしゃるとは思います」
「そうした方たちが、授業を英語でする、ということですね」
「はい」
「すると、むしろ、その先生と、そのクラスの生徒の間でしか通じない英語が生まれてしまうのではありませんか」
淡々と続けられる質問ですが、ひとつひとつの質問がだんだんと結びついていくと、逃げようがなくなってしまいますね。