英検1級・植物の隠された生活①
2017年度第3回、つまり今年の1月に実施された英検1級の問題には、このような長文が出題されていました。
みなさんは菌根をごぞんじですか?
土に生えている植物の根元を掘ってみると、その植物の根っこに絡みつくようにして、糸というか、繊維のようなものができています。
これが、菌根です。
実はこの菌根と、植物の関係は、密接で、非常に興味深いものがあります。
最初の質問は次のようなものでした。
「どのような形で、菌根は植物にメリットを与えているか」
選択肢は、「周りの土壌の構成を変えている」
「光合成のスピードを速める」
「土からより効率的に栄養素が吸収できるようにする」
「植物が、そうでなければ失われてしまう栄養素をリサイクルできるようにする」
実際にパラグラフをよんでみましょう。
「植物の生えている土を掘ってみると、長くて糸のような菌類が根っこに絡まっています。
これが菌根で、植物と菌類の双方にとって有効なものです。
植物の根は、栄養を吸収しますが、この細い菌類は、植物の根だけでは作り出したり、利用できない土壌のあらゆる部分を活用します。
リンや窒素といった栄養素を植物に与えて、みかえり(?)に光合成でえられる糖分をもらうのです」
ここまで読んでくれば、答えは3つめ、「土壌から、効率的に栄養素を吸収できるようにする」
それでも、たとえば「菌根」とか、「土壌」「りん」「窒素」といった用語が、頻出するので、実際に書かれている意味を正確につかむのは、なかなか大変。
でも読んでいくと、知識の得られる喜びが、大きいですよね。