音読で身につける英語の実践力(4)TOEIC編

もちろんTOEICのテキストでの暗誦は役に立ちます。

ただ、せっかく暗誦するのであれば、次の要件に当てはまるものを選んでいただくとより有効です。

①「例文集」のような1文1文独立した内容のものではなく、あるていどまとまったストーリィのあるもの。

②ビジネスにかかわるもの。

③自分が読んでいて楽しめるタイプのもの。

なぜでしょう?

①に関していうと、私たちは、大学受験の準備などで、こうした英文集をずいぶん覚えてきたはずです。

ところが、あまり役に立っていない。

ひとつひとつバラバラな文だと、なかなかそうした表現を使う状況に出合えない、ということがあります。

また、覚えにくい。

つまり、ある文を覚えたら、その後、まとまった話が芋づる式に続いて出てくる、というのが理想なんです。

それができると、自分一人でいるときに、まとまった内容を復習できるし、他の人と、その話をしているときには関連した表現を使って話を進めていくことができます。

さらに、大きな特典として、代名詞や冠詞、さらにはもっと難しい表現なども、流れの中でどう使うのかがよくわかってくるということが言えます。

ビジネス系ではないのですが、エブリの生徒さんで、「クマのプーさん」を暗誦教材に使っていた方がいます。

「プーさん」の話は子供っぽいけれど、英語そのものはちっとも子供っぽくないので、生き生きとした描写がとても上手になりました。

また、家の中のものや、森の中に出てきそうなものなどの言い方もずいぶん覚えたようです。

「星の王子様」の英訳版(原語はフランス語)を使っていらっしゃったかたもいます。童話ですが、人生の教訓に満ちた話なので、深い意味合いの英語が身についた、と言っていらっしゃいます。

音読を使うと、こうした効果も期待できるわけです。

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