TOEICは日本人ビジネスマンが、海外に出たときに使うことのできる英語力をはかるのがもともとの目的でした。
現在では、学生の英語力を測るのにも用いられているのですが、本来はビジネス系。
これをよく表しているのは、実際の出題スタイルです。
写真を見て、正しい描写を選ぶ問題はそうでもありませんが、そのあとの会話返答選択問題、リスニングの出題内容を見れば、企業内でのコミュニケーションを想定しているのは明らかです。
今回、新形式導入で、改訂されますが、実際の出題がビジネス系コミュニケーションを中心としたものであることは、変化がありません。
したがって、TOEICで点数を取っていくためには、それなりの方法が必要になります。
TOEICの教材の難しさはそこにあります。
通常の試験であれば、文法問題は高校などの文法問題集を見ておけば済むのですが、TOEICの場合には、試験の出し方に、今まで述べてきたような偏りがあるため、文法の使われ方も、題材に慣れておかないと、勘違いをしてしまうことになります。
例を見てみましょう。
おなじみの文法問題です。
あたらしく改訂された公式問題集からの問題ですが、
AIZ Office Products offers businesses a ( ) way to send invoices to clients online.
(A) secure (B) securely (C) securest (D) secures
Secure ということばをみなれているビジネスパーソンであれば、解答を見つけ出すことはそれほど大変ではないかもしれません。
AIZオフィスプロダクト(会社名)はbusinesses (高校生ならほぼ引っかかります。仕事、ではなく企業という意味です)に対して、顧客に対して請求書(invoiceも、普通に勉強しているとあまり遭遇しない単語です。日常生活ではお目にかかることもよくありますが。。。)をオンラインで送る安全な方法を提供している。
というわけで、(A)は「安全な」という形容詞。これが正解。
(B)はlyでおわっているので副詞ですから名詞の直前には使えない。
(C)はestなので、最上級で、aとはそぐわない。
(D)はsでおわっているので、動詞の3人称単数現在形。
たしかに、仕事などでは頻出することばでもあり、知っているのが当然だ、といえるかもしれません。
ただ、実際に、高校生の学力試験として使われるのにふさわしいかというと???と思ってしまいます。
そこで、どうすればよいのか。