wise か clever か?
wise ということばは、知識・経験・判断力があって、賢明な、賢い、分別のある、という意味になります。
反対語としては foolish があげられるでしょう。
これに対して clever は、利口な、抜け目のない、ずるがしこい、というニュアンスをもっています。
clever with というと、器用な、という意味になります。
まず、英語の意味を比べてみましょう。
wise = having or showing experience, knowledge, and good judgement; sensible or prudent
clever = quick to understand, learn and device or apply ideas; intelligent; skilled at doing or achieving something; talented
wise の意味としては、経験、知識 そして重要なことは good judgement があることですね。つまり、よい判断力です。
clever のほうは、quick to understand, talented ですから、目から鼻に抜ける頭の良さ、要領のよさを感じさせます。
例文でも、こうした傾向は明らかです。
It would be wise to discuss the matter with the chairman.
(その問題は、議長と話し合うことが賢明だ)
He is wise in the ways of haute couture.
(彼は、オートクチュール【高級婦人服を作る洋品店】のやり方に詳しい)
How clever of him to think of this!
(こんなことを思いつくなんで、なんて彼は賢いんだ!)
いかにも頭が切れる、という感じです。
He was very clever at getting what he wanted.
(彼は巧みに自分の望んでいるモノを手に入れた)
ついでに foolish の定義と例を挙げてみます。
foolish = lacking good sense or judgement
lacking ということは、「~が欠けている」ということですから、「よい判断力が欠けている」ということですね。
He was foolish enough to confide in her.
(彼は、彼女に秘密を打ち明けてしまうほど、判断力に欠けていた)
wise と foolish に共通しているものは、good judgement ですから、よい判断力があれば wise,なければ foolish ということで、わかりやすい。
これに対して、知識や、抜け目のなさが clever という言葉には結びついているようです。