理想の英語音声
先日、ある授業で、生徒さんからご質問を受けました。
英検でも、TOEICでも最近は、アメリカ英語にかぎらず、イギリス英語や、オーストラリアでの英語が用いられますが、どういう英語がよいとおもわれますか。
もちろん、さまざまな英語に慣れておくことは大切だと思います。
おそらく、聞き取りに関しては二つの側面があります。
聞いてわかること。
自分が、話す時に目指す、目標、あるいはモデルとしての英語。
前者に関しては、さまざまな英語、ということになるでしょう。
テストという場では、かなり聞き取りやすい状態で、プロのナレーターの方が読んでいるケースがほとんどだと思いますから、信頼がおけます。
これに対して、日常でお話しする場合には、それぞれの方に、人生、歴史がありますし、声優、俳優ではないわけですから、滑舌、用語、なまりなどの条件があります。
こうしたタイプの英語をすべて理解するのは、至難の業だと思います。
これは、CNNなどで遭遇するインタビューとか、映画や、TVドラマで慣れておく必要があるでしょうね。
私見ですが、昭和50年ごろの映画「ラブ・ストーリー」あたりから、映画で使われる英語が、リアルを追及して、極めて聞き取りづらいものになった印象があります。
それまでの映画の英語は、演じる人たちが、舞台俳優でもあったりして、発音はもとより、滑舌もよく、呼吸法の影響もあって、大きくなくてもよく通る声を使われていました。
オーソン・ウエルズあたりは、くぐもった声で、聞き取りにくいのですが、それでも、発音自体は崩れておらず、真似をしてみたりしたこともあります。
年齢のせいもあるかと思いますが、こうしたタイプの方の英語があこがれの音声ですね。
自分としては、故松本亨先生の英語音声を聞くと、うっとりしてしまいます。
モデルとしては、松本先生ですが、CDでもっている「シャーロック・ホームズ」の朗読をしている俳優の方の声も素晴らしい。
惚れ込めるような声にであうことは、英語の面でもとても刺激になると思います。