よく指摘されることのひとつが英語の教材の「自然さ」です。
スピードの点だけでなく、生活雑音や、自然なトークに見られるよどみ、言いなおし、間違いなどがない、ということです。
だから、教材を音読しても意味がない、という結論になっているブログなども見かけます。
でも、これはおかしい。
たとえば落語のCDで、スタジオ録音と舞台の実況とでは明らかに音質や背景の音が違います。
これは楽しみ方が違うと言ってもいいでしょう。
スタジオでのものは、どちらかというと落語家さんが、聞き手と1対1で演じているような感じがあります。
実況では、笑いも入り、舞台を見ながら寄席で落語を聞いているライブ感がなんともいえません。
英語も同じだと思います。
CNNのような、現実に放送されたプログラムでは、一般の人に対するインタビューなど、聞き取りにくいものもあります。
でもこれは、聞くための教材というより、現実世界の英語の雰囲気を知る部分が大きい。
これに対して、クリアな音声で作られた教材プログラムは、スピードは速くても、聞き取りやすい音を提示することで、シャドーイング、音読、暗誦といった、自分が発信するための訓練を行うことができます。
それぞれの利点を生かした学習をする必要があるようです。