音読で大切なこと、それは、次の3点です。
1、できるだけ、細かな部分まで注意しながら、きちんと練習すること。
個々の単語の発音や、複数、時制などをいいかげんにしないで、できるだけ丁寧に読むことが大切です。
わたしたちは、日本語に複数形がないせいか、つい、複数のsを抜かしてしまうことがよくあります。
気がついてみると、複数形でいうことを、すっかりおこたってしまっていることも。
と、同時に、ある程度のスピードで、省略すべき音は省略して読んでいくことが大切です。
たとえば、can と can’t とは「音調」が違います。
こうした部分にも、気を配って、丁寧に読んでいかないといけません。
2、前回までにやった部分は、完全に言えるようになってから、次に進むこと。
実は、これは、エブリの大きな特徴だと言えます。
毎回のレッスンで、音読をしていただくのですが、そのとき、今までにやってきたすべての音読部分を繰り返します。
つまり、レッスン1から、すべてやっていく、ということです。
なかには、テキストをほとんど1冊ぶん、復習する方もみえます。
そのばあい、くりかえすと30分くらいかかってしまいます。
よほど長い時間がかかるのであれば、前の部分から省略していきますが、それでも、なるべく全体を言っていただくようにしています。
それは、今までやった部分を、確実なものにしていただくためです。
ストックが生きているので、必要なときにはいつでも引き出すことができます。
1回やってできるようになったから終わりにしてしまっては、せっかくの知識が生きてきません。
このことの大切さは、やっていただくとよくわかります。
3、一文ではなく、パッセージとして、あるいは作品として覚えていく。
エブリで取り上げるのは、雑多な例文集ではありません。
最低でも数行でまとまったニュースなり、数ページにわたるレッスンだったりします。
なかには、長いストーリィを覚えている方もいます。
これをすることで、初めて出てきた名詞が a という冠詞ではじまるのに、次には the ではじまるかたちとして登場し、さらに that poor bear などといった言いかえをされていくさまが、実体験できるからです。
最初の項目で触れた、単数、複数の問題だけでなく、英語には、わたしたちが、ある程度、無意識レベルにまで落とし込まなければならない、日本語とは違った発想、考え方があります。
一文一文の、それぞれバラバラな文の暗記では、あるところに登場した人物が、前に出てきた人と同一人物かどうか、さらにそれを受ける代名詞までの工夫が分かりません。
それが、せめて数行のパッセージとしてまとまった内容の英文を覚えていただく理由なんです。