今月のECCEnglish に興味深い記事があります。
ニュースリスニングの能力を高めるための講座なのですが、具体的な練習の方法が書かれています。
まず、ニュース英語を一回聞いてみます。
そして、想像上の聞き手に対して、どんな話だったかできるだけ詳しく説明します。
そのあと、同じニュースを3回繰り返して聞き、同じように想像上の聞き手に対して説明をします。
ここまでで、本文として読まれている分のどこまでが説明できたか。
内容のほとんどをカバーしているのであれば、それで終わりなのですが、多くの場合、そうではないと思います。
そこで、次に、ニュースの中でつかわれている表現を、耳だけで聞いて、そのあとにくりかえします。
この時、日本語の意味も併せて読まれますので、表現と意味とが入ってくるわけです。
ここでわかるのは、英語が聞き取れないのは、ただ単に音が取れないのではなく、表現が速く読まれるとわからなくなってしまうし、知らない単語も結構ある、ということです。
そこで、ここからはある程度、内容をつかむレッスンを積んでいくことになります。つまりディクテーション、書き取りです。
耳にした表現を自分の手で書いてみる。
この勉強を重ねることで、本当の聞き取りの力がついてきます。
わたしたちは、英語が聞き取れないのは、聞きなれていないからで、海外に行けば簡単に聞き取れるようになる、と考えてしまいがちですが、実際には地道な練習が必要なものだということがよくわかる記事だと思います。
朝日出版社CNNEnglish 2012年6月号