わたしたちが、留学を過大評価しているのはなぜでしょう。
よく言われるのは、日本でいくらやっても英語力はつかない。
海外に出で、数か月もすれば、英語なんか簡単にしゃべれるようになる。
という神話です。
事実は逆だと言ってもよいくらいです。
現在、日本国内で手に入る英語教材は、非常におおく、おそらく、きちんと勉強しさえすれば、海外に出かけなくても、英語力を身につけることができます。
むしろ、アメリカ本国に行ったとしても、かなり熱心に授業に参加したり、見かけた人と、いろんな話をしたり、あるいは、読書などをしない限り、英語はできるようにはならないでしょう。
海外に出かけて、力が付く(ような気がする)のは、ひとえに、「理解しないと、死ぬかもしれない」からです。
これはオーバーな言い方だという方も多いでしょう。
でも、例えば飛行場で、自分の乗る飛行機についてのアナウンスの大切なところが聞こえなかったら。
バスの案内が分からなかったら。
旅行で、自由行動になる前の、ガイドの、「バスは~で待っています」という説明が理解できなかったら。
困ったことになるのは間違いありません。
留学の場合でも同じで、事務局の説明が分からないと、どの授業を受けたらいいのかわかりません。
いや、それよりも、まず、自分がどこに行けばいいのか、わからない。
そこで私たちは、必死になります。
この必死さは、日本にいたらなかなか経験の出来ないことでしょう。
私も経験がありますが、のんびりと、BGMのように、英語を流して聞いていても、なかなか力はつきません。
どうしてか。
それほど必要ではないからです。
でも、流している英語をできるだけ繰り返していう、シャドウイングにすると、それだけで、リスニングが伸びてきます。
これは、ひとつひとつの文を、できるだけ大事なところだけでも聞き取らなくては、繰り返すことができないからです。
そういう意味では、通訳練習のような作業は、とても耳の練習になります。
自分一人でもいいので、簡単な英文を聞いて、とめるとすぐに、日本語で意味を言ってみる。
逆に、やさしい日本語を聞いて、英語に直してみる。
こうした作業を意識的にするだけで、力はついてきます。
集中するからです。
大学にいたころ、たまたま、自分の所属していたゼミの先生が、ある学会の世話役になり、夏休みの間、数日間にわたって、通訳の真似事をしたことがあります。
それこそ、右の日本人の方に対して英語で、左のアメリカ人の方に対して日本語で話しかけるような、みっともない行動の連続でしたが、その時には、自分なりには、集中度がとても高く、必死で英語を話していました。
まあ、「~のつもり」程度だったのでしょうが。
でも、この時思ったのは、そういうてんてこ舞いの作業をしながらも、話した内容は結構、覚えていたり、
あった方のことは、案外、記憶に残っていたりしました。
こうした経験から、留学のメリットは、意志的ではなく、創り出された緊張感で、それは、他の方法ではなかなか得られないものだ、ということがよくわかりました。
よくCMで見られる英語教材にしても、たいてい、手に入れることができます。
毎日、それなりの時間をかけて、どれかに的を絞って勉強すれば、やっただけの成果は出てきます。
準1級というレベルは、そうした強い意志で、勉強を続けていく方なら、必ず達成できるレベルです。
ハードルは高いけれども、やっただけの効果はある。
ぜひそう考えて、今日も、そして明日も、休まずに勉強を続けてください。
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