Z会さんがだされている、「英作文のトレーニング」というとても役に立つ英作文の参考書があります。
私もたまたま、本業の関係で、この参考書を、文字通り参考にさせていただき、とても刺激になる部分がいくつもありました。
私の使ったのは、「入門編」という、恐らく一番基本的なものだったと思います。
それでも、案外、単語に高度なものがあり、感心しました。
3章の26番
「彼女はスタイルがいいから、何を着てもよく似合う」
まず、スタイル、というのが難しいですね。日本語でスタイル、というと、
①芸術などの形式 ②文学作品の構成、形式、文体 ③ある個人、階層、社会に特有のやり方、考え方
④全体的に見た、人の姿、滑降、身なり。
といった意味が提示されます。
これは、どうも作文にかかれているスタイルとは、ずれがあります。たぶん、一番妥当なのは、最後の④だろうとおもいますが、それでも、スタイルのことばの意味は、「彼女はスタイルがいい」というのとはぴったりしない感じですね。
たぶん、この「スタイル」というのは、「体つき」のような気がします。
というわけで、figure とか、proportion という言葉がぴったり当てはまります。
そこで、模範例では、She has such a good figure that she looks very nice in anything.
という例文と、She is so well-proportioned that whatever she wears suits her.
という二つの例文があげられています。
特に、figure は、「姿、体つき、スタイル、体格、容姿」があげられていて、まさにどんぴしゃり、という感じがします。
この参考書の著者の方は、和製英語について気を付けるように、という忠告を何度もしていますし、また、ネィティブの先生の忠告として、こういう使い方がある、といった例もいくつも出していて、とても好感が持てます。
もう一つのproportion に関しては、割合、比率、~に対応する大きさ といった感じの意味が与えられています。
これも、「彼女はプロポーションが良いね」といった感じで例文によく使われるので、とても良い、と思います。
そういう意味では、この二つの例文はとてもぴったりと合うもので素晴らしいと思います。
まだ、全部をやり終えたわけではないのですが、また機会があれば、この参考書の良い点を挙げてみたいと考えています。