英検準1級のEnglish Composition について

おかげさまで、私の下で、英検準1級の準備を一生懸命されていた高校生の方が、無事、準1級の1次試験に合格されました。

毎週、来ていただくたびに、なかなか点数の伸びなかった、リスニングと、作文、サマリーを中心に頑張っていただきました。

リスニングは、それまでの級のレベルからかなり上昇しています。

いままで、2級レベルのパート1では、普通のリスニングスタイルでしたが、英文自体がやや早くなり、また取り上げられる話題そのものも若干難しくなった、という感じでした。

問題は、パート2で、これは、かなりの長文を聞き、その後読まれる二つの質問の選択肢に回答するものでした。

実際に、問題自体が長いのと、その取り上げているトピック自体があまり聞いたことのないネタで、何だろう、と思わせるものでした。

そして、試験が近づくと、パート3という、電話やラジオで、事件など報じたり、あるいは会議などの予定変更について、といったお話を聞いて答える、というものを追加しました。

彼女は準1級に取り組んでいる間に中学生から高校生に成長して、こうした問題にも、関心を持つようになってきたようでした。

たぶん、彼女に対して励ましになったのは、お兄さんがやはり、準1級を目指して繰り返し受験をし続けていて、昨年、念願の準1級に合格したことであっただろうと思います。

時々、一部の問題では、彼女の方が成績が良かったりしたこともあり、お兄さんの方も、妹に負けてなるものか、という勢いで、ぐんぐん実力を伸ばしてくれて、二人とも、割と早い時期に目的を着々と達成してくれました。

まあ、まだ妹さんの方には、面接、という多くなハードルがあるのですが、それでも、1次に比べて、全体的な負担は少なくなったと感じられます。

ぜひ、検討していただきたいものです。

この彼女の努力で、一番のポイントは、英作文でした。

いま、私の手元には、旺文社の7日間完成予想問題ドリル、という教材があります。

これは、きのうも、やはり準1級を目指している女子高校生を教えているときに、時間を測ってやっていただいたものです。

この中の「6日め」にあたる部分の練習問題になっている「政府は若者に田舎で暮らすことを推奨する必要がある」というものでした。

英文なら、the Japanese government needs to encourage young people to live in rural areas. です。

さらに、ポイントとして、次の4点があげられています。Lifestyle (生き方)、Education (教育)、The Economy (経済)、Elderly care (高齢者の介助)。

トピックについて、上のポイントのうち、2つを選択して、序論、本論、結論という構成で、120語から150語の英文を書く、というのが課題になります。

たとえば、考え方として、ポイント4つについて、見ていくと、

②教育→田舎では学校教育が衰退している。その理由は、児童、学生の人数が少ないこと。テレビなどで報道されるニュースに、田舎の小学校などが、生徒数不足で閉校せざるを得ない事例が取り上げられることが多い。この場合、英作文で論じるときに、余り長続きさせないように、

In rural areas, the number of children are limited, for instance, elementary schools there face serious lack of children.  A TV news reported that only one pupil stay at the sixth grade, so he attends other grade classes.  He cannot work together with others.  In order to change the status quo, we think that the number of these pupils should be increased.

③経済→田舎では農業従事者の割合が多く、その仕事は肉体労働が中心になる場合が多い。しかも、高齢者家族だけで構成されている家庭がたくさん見られる。このため、たとえば、土砂崩れ、積雪などの自然災害、医療機関の不足、そして、もともといた息子、娘の家族も子供ができると都会へ移住してしまう、といった問題が多い。

The problem of economy is serious. Since most residents there often face problems such as land sliding, heavy snow, lack of medical organizations.  

④高齢者の介助→必然的に田舎に住んでいると、医療機関も少ないため、体調を崩してしまうと、都会に住む息子なり娘なりに面倒を見てもらわなくてはならない事態も起こる。もし次世代の人々が同居してくれれば、作業も軽減されるし、孫世代との同居も可能になり、老人たちの生きがいも増す。

Now, the elderly and the younger generation live apart.  However, these areas they do not have some suitable hospitals, supermarkets and so on.  Also, these residents have to be taken care of younger generations living in the urban area.  If they live together, the farmers’ work will be lighten, and they can live with young children as well.  That makes them live happier.

例えば、このような形であれば、文章もまとめやすいかもしれません。

準1級は、こうした優秀な高校生の方たちが目指しています。これをお読みの皆さんにもぜひチャレンジしていただきたい試験です。

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