英検1級1次試験では、論理的な作文を書くことが要求されます。
論理的な文章を書く、それも英語で書くのは、大変なことだというイメージがあるようです。
試験の場合には、時間も限られています。
題材も、あまり詳しくないものである可能性が多いのです。
エブリでは、次のような方法を使うことで、ある程度論理的なスタイルを持った英文を書くことができるように指導しています。
まず、与えられたタイトル〈テーマ〉に対して、真っ向から答えること。
たとえば、過去問題のなかに、「日本は国際的にもっと大きな役割を果たすべきである」という課題が出たことがあります。
問題に対する直接の解答は、果たすべき、または果たすべきではない、ということです。
果たすべきだとすれば、どういうかたちで、なのでしょうか。
経済的、人的、技術的、文化的・・受験者一人一人で思い当たることがあると思います。
そこで、より具体的な像を思い浮かべてみます。
高校の教科書には、ケニアに移住して、生活条件の向上をめざしての活動をしている女性の話がついていました。
そこで、人的な協力、という側面で考えてみます。
経済的な協力、技術的な協力は重要ですが、その土地の村や町に住み、地元の人たちと共同生活をしながら、生活面でのサポートをしていくボランティアの、あるいはNGOの人々の活躍はかけがえのないものです。
具体的に、石をいくつか並べただけのかまどを使っている現地のひとたちに、日本で昔から伝わる粘土づくりのかまどの作り方を指導した彼女たちの活動は、おそらくお金や技術以上の力を持って、「日本」を彼らにとって親しみのある国にすることに貢献してくれたと思います。
こういう具体例を織り交ぜて、それぞれの側面から論じていくと、序論、本論、結論のフォーマットを踏まえるだけで、論理的な文章を作り上げることができます。