英英辞典への招待

英語の勉強に関するアドバイスで、定番のように言われることばがあります。

いわく、英英辞典を使いましょう。

問題は、何を、どう使うか、です。

日本の辞典でも、学生用と一般用がありますが、もちろん英英辞典でもおなじです。

英英辞典では、多くの場合、利用者に、外国人学習者も想定していますから、選択肢はもっと広いことになります。

つまり、英語を母国語として使っている人のうち、学生をはじめとする学習者と、一般の利用者。さらに外国人として英語を学習しているひと、という3つのカテゴリーがあるわけです。

現在、ベストセラー英英辞典の代表格である、オックスフォード現代英英辞典(Advanced Learner’s Dictionary of English Language)も、もともとはホーンビィという、長らく日本で教えていた英語の専門家が、経験を生かして書きあげた辞典です。

したがって、わたしたち外国人にとっては、とりつきやすい辞典と言えます。

たとえばdecay も become bad という風に記述されていました。

これは、現在も開拓社からだされている「新英英大辞典」(でもコンパクトサイズ)が、現代英英辞典の、いわば元版です。

ただ、おなじ出版社だから、といって、ほかのオックスフォードの英語辞典は、母国語として英語を使っている人向きなので、かなり感じが違います。

Oxford Concise English Dictionary は、かなり大きな辞典ですが、まったく初心者を想定していません。

むしろ、英語の辞典としては、一つのことばに対応して、まさにどんぴしゃりの一語を追及している感じ。

分からない単語を引いてみたのに、その単語の意味をあらわす単語の意味がわからない、という繰り返しの連鎖に落ちてしまいます。

ですから、英英辞典については、ぜひとも書店で実際にいくつかの単語の意味を調べてみて、間違いないときにだけ、買ってください。

最近では、さらに研究の進んだ、使いやすい英英辞典がたくさんあります。

Cobuild というシリーズがあって、これは、話しかけてくるような書き方で、単語の意味が書いてある、という点で評判の良い辞典です。

では、どのように使うのか。これはまた別の機会に。

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