脂肪税

この10月からデンマークで、脂肪税が導入されました。
これは、スポーツ紙などでも大々的に取り上げられて、すでにご存じの方も多いと思います。
英語ではfat tax というらしく、『脂肪税』『肥満税』と各紙、呼び方が違っているのはこのためのようです。

課税対象は、食品中の飽和脂肪酸で、当局によれば、国民の健康を考えて、肥満をなくすために導入した、とのこと。
でも、249億円(!)に上ると言われる税収アップは、政府にとって、大変魅力的なものだと思われます。
この税の導入前の9月には、駆け込み需要で、課税対象食品の購入が大きく伸びたそうです。

ハンガリーでも9月から、『ポテチ税』という税を導入したそうです。
これは、塩分や、糖分の高いポテトチップスや、炭酸飲料などに課税するもので、これまた、政府見解では、国民の健康に寄与するため、ということですが、やはり税収で得られる81億円という収入が、導入の大きな牽引力になったのは間違いありません。

このあいだ、民主党の新しい大臣が、タバコを毎年値上げすると発言して、物議をかもしました。
たしかにタバコは、国民の健康のはよくないかもしれません。
でもこの間、大幅に値上げしたばかりです。
いわゆる違法薬物とは違うわけですから、ここまで目の敵にしていいものかどうか。

喫煙者、は、いいかえれば普通の人たちより多くの税金を払っている人たちでもあります。

以前、ビールの税が高くなり、各社が発泡酒などの工夫をして、売れる商品を開発したら、また新たに税を課して、生産者のやる気を奪ってしまったことがあります。

話題としては、人目を引くかもしれませんが、税金の問題は、国家としての見識を示す場でもあります。
国民のやる気とパワーを奪ってしまうような税や、制度の導入を国家が率先して行うようなことをしないでもらいたいものです。

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