森村誠一さんがあるとき、大邸宅の前を通りかかったそうです。
監視カメラがいくつもついて、いかにも・・なお屋敷です。
森村さんは、もっていたデジカメで、監視カメラに映るようにお屋敷のあちらこちらを撮影し始めました。
5分たちました。
何も起こりません。
もう少し頑張ってみよう。
さらに目立つようにパシャパシャ。
6分半たった時点で、いかにもなお兄さんが登場して、「なにをやっているんだ」
「ここがどういうお屋敷かわかってんのか」
「いや、全然知りません。ただ、すごいお屋敷だなあ、と思って」
「いいからあっちへ行け」
怖いですよね。
スクールに通っていた高校生の自宅の近くに、やはりこういった大邸宅があり、彼女を迎えにきたお父さんは、とても神経を使って車を運転されていたそうです。
これが普通の対応でしょう。
森村誠一さんは、「人間の証明」「野生の証明」で一世を風靡したミステリー作家で、小説のことを考えると周りの状況が見えなくなってしまう人だそうです。
上記のエピソードは新潮選書の「北村薫の創作表現講義」に載っていたものですが、すごいな、と思いますね。
もちろん、森村さんが状況がわかっていなかったわけではないと思います。
でも、こうしたらどうなるのか、という好奇心が勝ってしまったんですね。
どんなものでもそうですが、まずスタートラインは好奇心を持つこと。
英語の勉強でも同じです。
この本にはどんなことがかかれているのかな。
ここから勉強はスタートするのだと思います。
そして、勉強しながら、わくわくするような体験を積むことができれば、大いに楽しく知識を身に付けることができますね。