英文週刊誌TIMEの、The View 欄に、新型コロナウイルスにまつわる、ユニークな視点の記事があるのを見つけました。”Even Spies Now Work from Home”(「スパイもテレワーク?」とでも訳しましょうか?)
第1段落は次のような調子で始まります。
On a recent day in a foreign capital, an American spy was faced with an unexpected dilemma; how to cancel a clandestine meeting with a promising new recruit.
clandestine = 秘密の promising new recruit = 将来性のある新しいメンバー
海外の首都において最近では、アメリカのスパイは思いがけないジレンマに遭遇している。新しくスパイになる同僚と秘密裏の会見をどのようにキャンセルするか、だ。
People were not leaving their homes, so the crowded shops, bars, buses and parks that usually provided good cover were empty.
good cover = ふさわしい隠れ蓑
人々は、自分の家から出ようとしない。だから混雑した店やバー、バスや公園といったいつもなら身を隠すのにふさわしい場所が、いまは誰もいないのだ。
There was no longer a place to meet without arousing suspicion.
arousing suspicion = 疑いを引き起こす
疑惑を引き起こさずに人と会うことのできる場所が今はないのだ。
なかなかユーモラスな筆致です。
続いて第2段落では、
As the coronavirus pandemic exacts its immeasurable toll on people’s lives across the world, it also poses a problem for the U.S. intelligence collection that relies on human contact to track adversaries and secure communications to handle classified information.
coronavirus = コロナウイルス pandemic = 世界的な大流行
immeasurable toll = 数えきれない犠牲 pose a problem = 問題を提起する
intelligence = 諜報、情報世界 track = 追跡する adversary = 敵
classified information = 極秘情報
新型コロナウイルスの地球規模の感染の広がりが、世界中の人々の生命に、数えられないほどの犠牲を要求しているが、また、この感染は、敵を追跡し、極秘情報を扱う安全なコミュニケーションを確保するために、人間同士の接触に依存しているアメリカの情報活動に、大きな問題を提示している。
まあ、確かに言われてみれば、諜報戦というのは、まさに人間同士のコミュニケーションと、行動、接触に関わる仕事であったはずで、そういう観点から見ると、厳しい状況なんだろうな、というのは、想像がつきますね。
合わせて単語や、表現も目を通していくと、英検1級レベル、準1級レベルの表現が多々でています。
そういう意味では、タイムもときには目を通してほしい資料の1つと言っていいですね。
というわけで、少し続けて、この記事を読んでいきたいと思っています。
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