わたしは、読書依存症、といってもいいくらい、本好きで、ほとんどいつも本を手から離せません。
海外に行っても同じで、もちろん日本からも持っていきますが、現地でも必ず本屋さんを訪れて、どんな本が売れているのか、変わった本は出ていないか、と覗いてみることにしています。
もう十数年以前の話になるが、シンガポールに行ったことがあります。
この時、例によって、大きな百貨店の中にある、大型書店をのぞいてみました。
当時は、ドラゴンボールが人気があって、店内の書棚の一角を、現在までの単行本がずらりと並んでいます。
子供たちが群がって、立ち読み、座り読み、腰掛読み、・・いろんな読み方をしていました。
上から、彼らの読んでいるドラゴンボールをのぞくと、一部の子たちは、英語版のものを読んでいるのですが、むしろ大部分の子供たちは、オリジナル版、つまり日本語版のマンガを手に取っていました。
シンガポールでは、英語が中心で、中国系の人たちも多いので、中国語らしい記述の本もあり、それぞれに人が集まっています。
ただ、ドラゴンボールは、英語版と日本語版が中心で、それ以外の本は、少なくともその時点では、目につきません。
案内を頼んだ、ガイドの青年も、中国系で、英語はあまり得意ではない、とのことでした。
一般的に言えば、さすがにマルチリンガル、多言語国家の本屋さんで、各言語の本がそろっているのは、なかなか面白い光景です。
英語の本でも、イギリスやアメリカでもおなじみのベストセラーのペイパーバックだけではなくて、少年少女向けにやさしい英語で書かれた本もたくさんあります。
おもしろいな、と思ったのは、著者名から判断するに、中国系の現地の人たちの書いたと思える、生活のドラマのようなものがけっこうたくさんあったこと。
開いてみると、シンガポールの日常生活での、若い人たちの考えていることが、シンプルな英語で書いてあります。
英語の教材、というものではなく、ごく普通に、自分にとって、身近な言語である英語で、書き留めた、といった風情の小説や、記録、物語の類です。
日本では、一部の大きな書店では、洋書を置いていますが、それ以外では、英語(そしてその他の言語)の本と言えば、たいてい、学習書で、あきらかに日本語を使うことを前提とした本ばかりです。
海外に出てみると、それぞれのお国の事情、現状があり、それが、こうした書店の棚からも、透けて見えるところが楽しいなあ、と思います。
ロンドンで、町を歩いていたら、スティーブン・キング(あのホラーの大作家ですよ!)の本ばかり置いてある小さな書店を見つけて、つい何冊かかってしまいました。表紙がいかにもホラーで、このあいだ、手持ちの本を整理していたら、でてきて、ちょっと怖い。
このところ、コロナの影響もあって、なかなか街に出かけることも勇気がいりますが、たまには、色んな本屋さんをのぞいてみても面白いかも。
もっとも、このところ、本屋さん自体が絶滅危惧種になってしまいました。
昔あった、感じのよいおじさんのいた古本屋、とか、街の片隅に、ちょっと趣味の合う新刊の本屋さん、といったところがその次に行ってみたら消えてしまっている。
代替わりだったり、不況のせいだったり、事情はいろいろとわかるのですが、なくなってしまいつつあるのは、本当に残念です。
コロナのおかげで、外出せずに本を読むという生活で、読書という楽しみが、もう一度、復活することを祈っています。
本を買いましょう。
そして、英語でも本を読みましょう。
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