ちょうど、英検の準1級の問題に関して、調べていた時に、参考になる本を見つけました。
ペレ出版からでている「英語で意見を論理的に述べる」という植田一三先生と妻鳥千鶴子先生による本です。
実際に、授業で、生徒さんに対して利用させていただきましたが、とてもわかりやすくて、練習問題も面白いものがあるので、ご紹介させていただきたいと思います。
この本の28ページに、「論理的スピーキング力up実践トレーニング」というコーナーがあり、ここのトレーニング1では、一般的でありながら、実際に直面したら、ちょっと困るかな、という質問があります。
What do you think about female employees serving tea or coffee in Japanese companies?
(日本の会社では女性の従業員がお茶やコーヒーを出しますが、どう思いますか?)
という問題です。
たしかに、そのような傾向は現在でもよく見かけることで、実際にこうした質問を、会社訪問してきた大学生などからされたら、ちょっと考えてしまうかもしれませんね。
一応、解答例として出されているものを見てみると、
I don’t think it’s fair that only women have to do it. I think men should get their own coffee and tea themselves.
(女性だけがしなくてはいけないというのが不公平。自分のコーヒーやお茶は、男性が自分で入れるべきです)
そこで、著者の先生方が訂正していらっしゃるのは、まず、men should also~といった具合に直さないといけない。これは、男性もこうした仕事をするべきだ。ということですね。
さらに、こうしたサービスについて、男性も「自分の分の飲物は、自分が出すべき」という部分を訂正して、men should also do it にするか、あるいは、I don’t think it’s fare for women to do it といった具合に、「女性だけが」するのではなく、「女性が」するに変える、とおっしゃってみえます。
私の家に近いところにある、ある自動車会社のディーラーさんのところでは、お客さまは、無料のコーヒーや、紅茶を自由に飲むことができるようになっているところもあります。
このように、
I think many offices should set vending machines and let people drink whatever they like.
といった方法もあるでしょうし、あるいは、担当の社員の方が、お客様に伺って、お好きな飲み物を運んでくる、ということもできるでしょうね。
この場合には、男性でも女性でも、担当の方の性別にはかかわりなく、飲み物サービスを行う、ということでいいでしょうね。
いずれにしても、こうした質問に対して、色んな回答を考えてみるというのも、頭の運動になるので、作文をするのにぴったりの教材だと思います。
また機会があれば、この本の、他にも面白い点、興味深いところをご紹介させていただきます。