田中小実昌さん

この間、「テルマエ・ロマエ」の三巻を読んでいて、懐かしい名前に遭遇しました。田中小実昌さん。もうなくなられてずいぶん経ちますが、田中さんの訳された文庫本で、すごく印象的なエピソードがあります。60年代、007などスパイ小説がはなやかなりし頃に、「部隊シリーズ」という小説がありました。これはマット・ヘルムというエージェントが活躍する、いささか冷酷なところのあるアクション小説でした。早川書房でシリーズ…

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英会話への道

4月から英語の勉強をもう一度始めようという方がたくさんいらっしゃいます。特に目的は英会話。『職場で、外国人の方からの電話が多いので、その受け答えのために』『仕事で英語の書類を読んだり、英語で話をする必要が多くて』はじめる理由はざまざまです。ほとんどの方が、『ネィティブの先生によるレッスンを』と考えていらっしゃいます。ところが、実際には、すぐにネイティブの先生のレッスンを受けても、役に立たないことが…

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英検道場

受ける気になったらまず申し込む!締め切りがないと、人は勉強しない!まず過去問。同じ問題をくりかえす。一通りやり終えたら、もう一度!過去問以上の参考書はない!単語は繰り返し同じものが出る!過去問題をやって、間違えたものを覚えなおす!やり終えたら、おなじものをくりかえす!過去問題集は6回分あるので、それで十分。日曜日に試験通りの時間帯で一度全問題を解いてみる。からだを慣らして、英検用の時間帯に対応でき…

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フリーズする脳

築山節さんの「フリーズする脳―思考が止まる、言葉に詰まる」(NHK生活人新書)にこんなエピソードが出てきます。築山さんがある学生と話していて、「それに関して、おもしろい話があるんですよ」と相手が言ったそうです。当然、私たちは、その「おもしろい話」を期待して、相手の発言に耳を傾けます。ところが、その学生さんは、その後を話さない。そこで、築山さんが「それはどんな話なの」と尋ねます。すると、「ああ、それ…

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The Culture;James’ Bondage

TIMEの4月16日号のちょっと驚きの記事がこちら。Until recently James was posting her stories online for free, and she really acknowledges that they are heavily based on another person’s work. (最近まで、ジェームズは彼女の作品を無料でオンラインにアップ…

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原稿用紙10枚を書く力

著作の多い斎藤孝さんの書かれた本です。(大和書房)この本で感心したことは3つあります。ひとつは「価値を下げる文は書かない」。よくインターネットなどを見ていると、質問した人を馬鹿にするような文章が載っていたりします。斎藤先生は、こうした文章は書くべきではない、とおっしゃいます。たしかに、わたしが読んでいても、とても不愉快に感じられる文章もあり、すごくやる気がなくなってしまうことが多い。特に、批判と個…

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英検1級の英作文

英検1級のための英作文クラスを持っていますが、このクラスに関しては次のような進め方をしています。刑務所は犯罪者にとって、効果的な刑罰化という話題があります。この問題についてディスカッションをします。大切なことは、参加している人たちにそれぞれ役割を割り振ることです。ある参加者には賛成に立っていただき、別の方には反対側についていただく。自分自身の考えではなく、与えられた立場に立って考えていただく。刑務…

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英文を読むことのむずかしさ

エブリでは、実際に用いられている英文を使って、全訳していただくレッスンを行っていますが、生徒さんを悩ませる文章を取り上げて、何が問題なのか、考えていきたいと思います。One year after northeastern Japan was battered by a 9.0-Magnitude earthquake and 130-ft.(40m) tsunami waves, coastal …

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Will You Take Care of Me?

これは、ある本の原題です。どう訳しますか。これは、先ごろこのブログで紹介させていただいた、「いつまでもすきでいてくれる?」のもとのタイトルです。これを読むと、絵本などの訳が、どれほど、作者の言わんとすることを伝えることに重点を置いているかよくわかると思います。「たいせつなきみへ」という絵本があります。これは、人形の町のお話です。人形たちがたくさん住んでいる町があります。この町の人形たちは、みんなひ…

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