なぜ子供はあなたより簡単に言語を覚えられるのか①

なぜ子供はあなたより簡単に英語を覚えられるのか①タイム5月28日号の記事から。興味深いのは、この記事が載っていたのは、医学のコーナーだったことです。さて、書き出しは次の通りです。Learning a second language is tricky at any age (and it only gets tougher the longer you wait to crack open tha…

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「グッドガールの反乱」

アメリカで、10月28日に放送をスタートしたドラマがあります。タイトルは「グッドガールの反乱」Good Girls Revolt 。どんな話かというと、ある有名な雑誌社で、実際に起こっていた、セクハラというより、女性蔑視をある女性の目で見たもの。この雑誌社は、ニューズウィーク。タイムとならぶ、天下の一流週刊誌。時は1960年代から70年代にかけて。当時、ニューズウィーク社(ドラマの中では、仮名のニ…

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「フランケンシュタイン」は生物学理論を予想していた?

「フランケンシュタイン」は、メアリ・シェリーによって書かれた、SF、怪奇小説の走り、と言ってもよいと思います。映画化もされましたし、世界でも非常によく知られたキャラクターで、ハロウィーンのメインの1人といってもよいかもしれません。もっとも、私たちの良く知っているキャラクター「フランケンシュタイン」は、怪物ではなく、それを作った科学者のことで、原作小説には、怪物には名前は与えられておりません。さて、…

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歎異抄の衝撃

NHKの「100分で名著」今月の名著は「歎異抄」でした。全く知らない名著で、興味を持って聞きました。おどろいたのは、タイトルの「歎異抄」というのは、親鸞の弟子、唯円というひとが、亡くなっている師、親鸞の教えと異なった教えが世に広がっていることに対して、嘆いたことからきている、ということでした。仏教は、もともと修行して、苦行して、悟りに達するものであったのですが、法然、そしてその弟子、親鸞は、これに…

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新版 論理的思考

「新版 論理的思考―論説文の読み書きにおいて」宇佐美寛・著 (株)メチカルフレンド社論理を指導する、という職業柄、「論理的思考」といたタイトルのついた本にはできるだけ目を通し、興味深いものは購入することにしています。この本は、宇佐美さんが実際に教室で「論理的思考」を教えている内容を再現したもので、わかりやすく記述されています。とくに、論理的思考は、説明できない、繰り返し練習を積み、そのコメントを通…

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MUSASHI

吉川英治・作の「宮本武蔵」は、日本で最も人口に膾炙した小説の一つであるといってよいでしょう。実際には、あまり歴史的記録としては残っていない新免武蔵という人物に仮託して、吉川氏が、自分の日本人としての生き方の理想を注ぎ込んだこの小説は、版を変え、またTVドラマ、映画、コミックなどの形式をとりつつ、脈々と私たちの間に根っこを広げています。最近では、「バガボンド」というコミックの形式で、多くの読者を獲得…

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恋文の技術

このタイトルを見て、何の話だろうと思ってもらえれば、作者の勝利。森見登美彦さんの小説のタイトルですが、そう考えると、さまざまな内容が連想できますね。これが、作文や、スピーチ作りのコツだといえます。よく、タイトルで中身の分かってしまうスピーチがあります。たとえば、「本当の美しさとは」。これで美容整形の話が出てきたら、まずもって、手を加えない、美しさについて述べているのだと思っていいでしょう。スピーチ…

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もらい泣き

冲方丁(うぶかた・とう)さんの新作です。連作するコラムで「怒り」か「泣き」をテーマに書きたい、という企画自体、非常にユニークなのですが、一つ一つのお話が、わずか数ページの中に、ギュッとエッセンスが詰め込まれている感じです。これは冲方さんがいろんな方に聞いて回ったお話を、アレンジされたものですから、全部が完全な実話というわけではないのですが・・。たとえば、こんな話があります。念願の子供が視力薄弱だっ…

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ちきりん「自分のアタマで考えよう」

わたしたちは自分の頭で考えているつもりでいながら、実は「他人の頭で考えている」つまり他の方の考えたことを無意識に自分の考えのように思ってしまっていることがよくあるのだ、ということを教えてくれた本です。副題は「知識にだまされない思考の技術」とあり、まさにぴったりのことばだと感心しました。たとえば、プロ野球の将来。冒頭に挙げられているグラフを見ると、ファンの年齢層が上昇していることが分かります。これは…

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幽女の如き怨むもの

ホラーミステリーです。遊郭の花魁が、何人も身を投げていきます。朋輩たちに止められるものもあり、また亡くなるものも当然います。誰もいないはずの、特別室のなかで足跡がしたり、誰もいないはずの行き止まりの廊下を歩く花魁の姿が見えたり・・。4部構成になっています。1部では、若くして遊郭に売られた少女が花魁になっていくまで、そして、戦前の遊郭での身投げ事件が描かれます。2部では、遊郭を引き継いだ若いおかみの…

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