猫色ケミストリー

ある日、突然、理系男子であるあなたが、女性のからだの中に入ってしまい、また理系女子のあなたが猫になってしまう。そして、・・たぶん・・理系男子足るあなたのからだに入っているのは・・猫!というファンタジーっぽいおはなしが「猫色ケミストリー」。作者は、宝島社の「このミステリーがすごい!」大賞で優秀賞に輝いた喜多喜久さん。本に書かれている「有機化学ラブコメ×ミステリー」というキャッチフレーズが、まさにあて…

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大山倍達の遺言

物事を作り上げていくのは、並大抵のことではありません。まして、それが人間の組織であり、世界的なレベルで存在しているものだとすれば。極真会館という空手の大組織があります。従来の「危険だから相手には本当に当てない空手」とは違って、実際に当てる「フルコンタクト」という形で一世を風靡した組織です。「巨人の星」や「あしたのジョー」で知られる梶原一騎さんが原作を担当した「空手バカ一代」の主役が、この大山氏です…

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児玉清さん

児玉清さんの遺稿集、「すべては今日から」を読みました。早いもので、児玉さんが亡くなられて1年がたってしまいました。ごく最近まで、TVなどでよくお見かけしていた気がするのですが、もうそんなにたってしまったのか、という気持ちになります。児玉清さんが、わたしにとって、印象的な俳優になったのは、2008年に放送された「鹿男あをによし」がきっかけでした。いつも、上品で、善人役を演じてきた児玉さんが、実は・・…

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英語の文型と文法

NHK続基礎英語「英語の文型と文法」(安田一郎)日本放送出版協会わたしの気に入っている教材は、絶版になってしまうことが多いのですが、これもそのひとつ。わたし自身が中学2年生のころに毎晩7:15から15分間聞いていたNHKラジオの番組で、パタン・プラクティスが多く、くりかえして言っているうちにだんだん英語力がついてくるプロブラムでした。エブリを創設した時、初心者の方向けの教材として重宝しました。また…

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パンとスープとネコ日和

町内でも親しまれた「お食事処 カヨ」を経営していた母を失って、それまで編集者をしていたアキコは、人事異動できょうみをもてない部署に配属になった。結局、アキコは会社を辞め、自分の心地よいお店を開くことになる。アキコ、53歳。お店のある建物の上の階は、アキコの住居でもある。そしてここには、毎日アキコの帰宅を待ち望んでいる、ネコの「たろ」がいる。紆余曲折ありつつも、毎日、がんばって過ぎていく一日一日を描…

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新英会話教本 松本道弘他

スピーチ、ディスカッションにふさわしい教材はないか、と昔読んでいた本をいくつか探し出しました。日本英語教育協会の「新英会話教本」(英検1級レベル)松本道弘、E.カッケンブッシュ共著。1981年4月刊行。この本の構成は、Part 1 Communication Part 2 Speech Part 3 Discussion & Debateとなっています。量的にはPart 1が一番多くて、つ…

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D.カーネギー「道は開ける」

「本書から正真正銘の永久的な奥義を得たいというのなら、一度だけサッと飛ばし読みすれば十分だなどと考えないでいただきたい。本書を精読し終わった後でも、毎月、本書の内容を思い起こすために数時間を割くべきであろう。何度も、本書を拾い読みすべきなのだ。まだまだ手近なところに大きく改善できる余地があることを絶えず自分の念頭に入れておいてほしい」(デール・カーネギー【道は開ける】香山晶・訳、創元社)これはまさ…

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for と toの法則?

I gave him chocolate. をI gave chocolate ( ) him. に変えるときに、(  )の中に入れるのはforそれともto?答えはto。通常、SVOOの文をSVO(前置詞)(受け取り手)に書き換える場合、①受け取り手が目の前にいる場合にはto(He showed his album to me.)②いない場合(I bought chocolate for him….

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TOEICリーディング対策の音読

今回はTOEICリーディング対策を音読で行うための講座です。一見、リーディングと音読とは関係がないように思われますが、そんなことはありません。実は、リーディングをするためには、二つの重要なポイントがあります。ひとつは速度。頭の中でも「翻訳」をしつづけていたのでは英語に対して、そのまま対応することはできません。スピードも上がりません。この問題を克服するための方法はひとつしかありません。英語で考えるこ…

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大野更紗「困っているひと」

ある日、原因不明の難病を発症した大学院生女子の、冒険、恋、戦い――。知性とユーモアがほとばしる、命がけエッセイ!という宣伝文句が、まさにオーバーではない本がこちら。これは、たいへんな本です。金曜日の夜、読み始めて、土曜日の朝には読み終えました。それまで、エネルギッシュな大学院生だった大野更紗さんが、突如、全身が痛いという奇病にかかり、あちらこちらの病院にかかってもらちが明かず、やむなく東京の某病院…

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